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今回のテーマは、「自主的な社員と自分勝手に動く社員の違い」です。社員が自ら行動してくれるのは望ましいことですが、自分勝手に動かれると上司は状況が把握できず、困りますよね。自ら考えて行動しているので注意すべきか悩んでしまう、という経営者の方からの相談は多く、弊社でも同じような状況はあります。自主的な社員と自分勝手な社員の違いは何なのか、お伝えしていきます。
自主性のある社員は報告・連絡・相談を怠りません。たとえ依頼した業務を上司側が忘れていても中間報告を入れてくれるので、上司は依頼事項について自分の記憶を辿らなくても済みます。
一方で自分勝手な社員は報告や相談がまったくないため、上司側が「そういえば依頼したあの仕事、今どうなっているのだろう」と定期的に心配しなければいけません。
部下に仕事を振ったら、その業務については一旦頭の中から消し去りたいと思うのが、上司側の本音だと思います。自分勝手な社員と働いていると依頼した業務の進捗がわからず、いつまでたっても頭の中からその業務が消えないため、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいます。つまり、自分勝手に動いている社員は周りの人のパフォーマンスに悪影響を与えているのです。
「上司が忙しそうだから、話しかけるのは悪いと思って報告しなかった」「任されたと思っていたので報告する必要はないと思っていた」など、報告・連絡・相談しない理由はさまざまです。しかしどの理由も、結局は自分勝手な考えに過ぎません。
自分勝手な社員は与えられた役割を正しく理解しておらず、権限以上の行動を取っているため、周囲を不安にさせている可能性があります。まずは「役割意識」と「権限意識」を正しく理解してもらうことが必要です。
話したけれど理解されないからしょうがないと言って、放置してはいけません。なぜなら自分勝手な社員をそのままにしておくと、社内にさらなる混乱を招いてしまうからです。
たとえばブレインマークスでは「役割意識」と「権限意識」をはっきりさせるために「リーダーマップ」を作成しています。
リーダーマップとは、会社の業務全般を「見える化」し、すべての業務にリーダーを決めることで役割と権限を明らかに示した組織図です。リーダーマップをつくると業務の責任者が明確になり、誰に報告すべきかも一目瞭然になります。
権限と役割を社内全員が理解し、お互いの立場を尊重し合うことでスムーズな組織運営ができますし、チームワークも生まれます。
権限と役割を理解していない自分勝手な社員には、チームワークを乱していることを伝えなければいけません。チームワークを乱さない社員を育てることも、経営者の仕事のひとつです。
自主性のある社員と自分勝手な社員、一見どちらもやる気のある社員に見えますが、自主性のある社員は会社にとって重要な存在である一方、自分勝手な社員は周りの人を困らせます。
自分勝手な社員を自主性のある社員にするためにも、まずはリーダーマップをつくって、社員の権限意識と役割意識を育むことから始めてみてはいかがでしょうか。