コア・バリュー経営をやってみた | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2021.04.16

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コア・バリュー経営をやってみた

株式会社ブレインマークス

 

 

 

 

今回のテーマは「コア・バリュー経営をやってみた」についてです。

 

弊社が、コア・バリュー経営を導入してから、約10年。コア・バリューを経営により深く活かしているということから、弊社はコア・バリュー経営であると自負しています。

 

そんな弊社だからこそわかるコア・バリューのよいところ、コア・バリューの使い方について、今回は、私たちの体験談を元にお伝えしていきます。

 

 

■コア・バリューを導入したきっかけ

 

 

弊社が、コア・バリューを導入したきっかけは、私たちの師匠であるマイケル・E・ガーバーさんに会うために、何度もアメリカに行ったり、研修や会社見学に行った時のことです。

 

今から、10年程の前のアメリカでは、コア・バリューを活用した新しい経営のスタイルが注目されていました。

 

その代表的な会社が、アメリカのネット通販会社「Zappos(ザッポス)」です。ザッポスは、コア・バリューを使い、非常に自由で一体感のある会社を経営しています。

実際に、会社見学にいった際も、社内の雰囲気が“会社”という感じではなく、まるで大学のような雰囲気。

 

そんなザッポスは、お客様から非常に喜ばれ、お客様からの感謝の声が絶えないと有名であり、お客様からの声が会社の評判につながって、業績を急激に伸ばしている会社です。

 

そこで、ザッポスさんのような会社になりたいと思い、弊社もコア・バリューを社内で作成、導入しました。なぜなら、コア・バリューを導入した頃の弊社は、会社の雰囲気が最悪だったからです。

 

まずは、会社の雰囲気をよくするため、社員全員にそれぞれの価値観を出してもらい、コア・バリューを作成し、何度も内容を見直す会議を重ねて解説部分を決めて、社員に浸透させました。

 

本当に、コア・バリューを導入しただけで会社がよくなるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。

 

「7つの習慣」というものすごく有名なビジネス書籍には「小手先のテクニックではなく、根本的な価値観や考え方を明確にして、共有していくことで人は成果が出る」ということが書いています。

 

つまり、正しい考え方に基づいて行動すれば成果が出る考え方は間違っていないということです。

 

ですから、自信をもって、ブレインマークスが成果を出すための正しい考え方を生み出し、ブレインマークスのコア・バリューをつくっていこうと考えたのです。

 

 

■その効果と弊害

 

 

コア・バリューをつくったからといって、いきなり全てがうまくいくわけではありません。

弊社では、コア・バリューをうまく活かすために、繰り返しディスカッションをしたり、週に1回は、社員と今週のコア・バリューについて報告をしました。

 

こまめに社員と話し合うことを繰り返していくことで、徐々に、コア・バリューはブレインマークスのカルチャーなのだ、と社員が思えるところまで浸透させることに成功したのです。

 

しかし、社内でコア・バリューが浸透していく反面、コア・バリューにうまく馴染めない社員が退職したことも実際にあります。

 

コア・バリューという会社の文化を明確にすることによって、会社が合わないとどこかで感じていた社員は、会社に合わない理由が明確になる。つまり、コア・バリューがあることで合わないと感じた社員は、会社を早く去っていきます。

 

このように、コア・バリューで文化を明確にしたことによるメリットもあれば、デメリットもあるのです。

 

自分たちのカルチャーを守るという意味で言うと、カルチャーを明確にしたコア・バリューをつくることは非常に重要です。

 

ただ、新しくコア・バリューを導入する際、現在の社員の中につくり出したカルチャーが合わない人が混ざっていることがあり、合わないと感じた社員が去っていく可能性がある、ということを肝に銘じておきましょう。

 

そうした、メリット、デメリットを理解したうえで、コア・バリューを導入すると必ず会社にとって役に立つ経営ツールになっていきます。

 

 

■より効果的な活用方法

 

 

次に、コア・バリューの有効な活用法をお伝えします。コア・バリューは、会社のカルチャーをつくる土台であることから、その時代に応じて、コア・バリューを変えていく必要があります。

 

コア・バリューを導入した当時の弊社は、社内の雰囲気が悪いことが一番の問題だったので、まずは、社内の雰囲気をよくしようと優しい内容のコア・バリューをつくりました。

その結果、社内の雰囲気もよくなり、優しい人材が集まったりと、非常に役に立ちました。

 

しかし、それに伴って問題点も出てきました。弊社には、仕事に対して苦労を惜しまないような非常にストイックな社員が集まっているにも関わらず、優しいコア・バリューのせいで、外部からはふわっとした雰囲気の会社に見えていたのです。

 

ここの会社なら緩く働けるだろうと思われて面接に来る方がいたり、3社以上のWeb制作会社に弊社のサイト制作をお願いしても、全て優しく可愛らしいサイトになったり。

 

そこから、厳しさを表に表現していかなければならないと考え、4年前にコア・バリューをマイナーチェンジし、PDCAの回し方、仕事をやるなら自分から動くなどストイックな内容に変更しました。

 

単に厳しいというよりは、自分たちのつくりたい企業文化の土台となるような考え方をコア・バリューに生かし、浸透させていくと会社が目指す企業文化に近付いていきます。

 

それでも、やはり会社に合わない人は定期的に去っていきます。もちろん、人は事情があるので、色んな理由で会社を退社することもあります。

 

そのうえで、なんとなく経営者から見ていて、会社にいて欲しい社員は長く続き、採用を間違えたかもしれないと感じた社員は去っていく。そのような流れがコア・バリューを導入することでつくりやすくなると実感しています。

 

人材の面を含め、会社を目指すべきところに持っていくために、コア・バリュー活用をしていれば、きっと皆さんにとってすごくよいものになるはずです。

 

 

■活用するならば明確にすべき「3つ」のこと

 

 

弊社では、各社員の机の上にコア・バリューを表記したカードを置き、社内にポスターを掲示し、経営計画書にもコア・バリューについて記載しています。

 

さらに、半年に1度は、コア・バリューについてどう思うのか、どう取り入れるのかを社員同士でディスカッションをしています。

 

コア・バリューをつくって掲げているだけでは、何の意味もありません。

 

日頃から、コア・バリューに触れるために、時間もお金も労力もかけるからこそ、経営ツールとして浸透するのです。

 

ここで、一番重要なことは、コア・バリューだけでは駄目だ、ということです。

 

例えば、ジョンソンエンドジョンソン、リッツカールトンも、クレドという文化を会社に徹底的に使い込んで、染み込ませていった結果、成功したのと同じです。

 

つまり、単なる形ではなく、コア・バリューという価値観と共に3つのことを考えていく必要があります。

 

・この会社は何のために存在しているのか

・この会社はどこに向かっていくのか

・どんな人たちと一緒に会社をつくり上げていくのか

 

この3つをコア・バリューとセットにして考え、徹底的に使い込むことで、コア・バリューは本領を発揮し、機能していきます。

 

 

■どんな会社におススメするのか?

 

 

コア・バリュー経営は、社員たちがバラバラで、各々が勝手に判断してしまっていることに社長がフラストレーションを感じている会社におススメの手法です。

 

なぜなら、コア・バリュー経営をすることで、ビジネス上の価値判断基準が定められていくからです。しかし、会社の文化やカルチャーは目に見えないため、多くの経営者が投資をしていないのが現状としてあります。

 

しかし、目に見えないカルチャーに投資をすることこそが、業績のよさにつながってくると考えています。

 

弊社は、社員全員が前向きでストイックであり、お客さん想いで仕事を楽しんでいます。コア・バリュー経営に基づいた会社のカルチャーがあるからこそ、ブレインマークスは、業績が上がっているのです。

 

 

■今日の結論

 

 

会社のカルチャーは、ライバル会社を真似しようと思っても簡単にはできません。

ですから、自分たちの独自の強みを企業文化に設けてみて欲しいのです。

 

ストイックで真面目で、PDCAを回せる会社の文化があれば、コア・バリュー経営で目に見えないカルチャーもプラスしてつくり出すことで、経営者がやりたいことが進むスピードも非常に速くなります。

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