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2024.07.26

コンサルティング

「巻き込む力」の具体的な獲得方法

安東 邦彦

「巻き込む力」はどこから来るのか?

今回のブログでは、「巻き込む力」に着目し、その重要性を探りました。

どんな種類の仕事であっても、どんな規模の仕事であっても、周囲の協力なしに成果を得ることはできません。しかし、その能力に苦手意識を持つ人も少なくありません。その理由は、巻き込む力の根底にある人間関係にあります。

多様な価値観を持つ人たちに「協力したい」「この人の目指すことを共に実現したい」と思わせる。これが難しいのです。

天才といわれる人達も生まれた時から高い能力を持っていたわけではありません。

何らかの葛藤なり、訓練なりがあったからこそ、場所や人が変わっても再現性を持ち、同じ結果を実現できるのです。

共通項は「巻き込む力」

上記調査によると、トップが「誰かの力を借りるのが上手い」で、これはまさに巻き込む力のことではないでしょうか。

また、「根回しが上手い」「社内政治を把握している」の項目もほとんど同じことを言っています。さらには、他の「物事の課題と背景を理解している」「ビジョンを描くことができる」「問題解決能力が高い」などの項目も、巻き込む力と密接に関係しています。

それについては後であらためて触れます。
ここでは、巻き込む力が結果を出す人の共通項だと考える人が多いということを覚えておいてください。

具体的な関係づくり

自分を変えることは、同時に相手を変えることです。
まず、自分と相手の間に溝があることに気づくことから始めましょう。

この溝に気づくことは簡単ではありませんが、「関係性とは相手があってのこと」という認識を持つことで、初めて溝を見つけられます。そして、その溝を自分が埋める覚悟を持つことが重要です。
他の誰も代わりにはできません。

次に、相手の振る舞いをよく観察し、なぜそのように振る舞うのかを理解することが求められます。
相手の環境や状況を考慮し、自分ならどうするかをシミュレートすることで、自分の言動が相手にどのように影響するかが見えてくるでしょう。

そして最後は行動に移ります。これまでの準備を踏まえて、新たな関係づくりに挑戦します。これが「自分を変える」ということです。

ただし、一度でうまくいくとは限りません。うまくいかなかった場合は、どこかに見落としがあった可能性があるので、再度最初の手順に戻り、PDCAサイクルを回して改善していきましょう。
ここで以前のデータや項目に立ち戻ることも有益です。一見関係が薄いと思われた項目も、良好な関係づくりの過程で重要になることがあります。

巻き込む力を実践的に獲得する方法として、複数人で複数の企業を担当する手法があります。例えば、社内の営業がこれまで1人で2〜3企業を担当していたとしたら、5人でチームを作り12企業を担当することで、強制的に良好な人間関係の構築が必要となるというものです。

自分1人でクライアントを担当するのではなく、チームですべてのクライアントを担当する、単純なやり方に見えて、実は盲点なのではないでしょうか。
巻き込む力を発揮、養成する方法はさまざまです。
ぜひ一度自分にあった方法を探してみてはいかがでしょうか。
(安東邦彦)

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