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2024.05.17

コンサルティング

「健康意識」が社員の命を左右する?(第1回)中小企業の現状と課題、経営者の健康意識の重要性

安東 邦彦

中小企業におけるがん検診の現状と課題

近年、働く環境や健康に対する意識が急速に変化しています。
特に、経営者の健康意識が会社全体の健康へのアプローチに与える影響がクローズアップされています。

厚生労働省の「がん対策推進企業アクション」の調査によると、中小企業ではがん検診が行われていないところが多く見受けられ、その差は大企業との比較で顕著です。

経営者の健康に対する関心が、がん検診と治療、仕事の両立支援に大きな影響を与えていることが明らかになっています。

(参考記事)
企業のがん対策、中小で重要(日本経済新聞 電子版 2023/8/30)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74004860Q3A830C2KNTP00/

また、昨今では健康経営がトレンドとなっていますが、中小企業においてはまだまだ進んでいないところも少なくありません。

今回は、経営者と社員の双方が健康意識を高めるために必要な取り組みや心構えについて考えてみましょう。

健康経営で未来を守る

今や、医療の進歩によって入院なしで外来治療が可能になり、がん患者さんが仕事を続けられるようになってきました。

これに伴い、がんは働きながら治していく病気になりつつありますが、依然として早期発見が最も重要です。では、どのように早期発見をするか。それは、経営者の意識で大きく変わっていきます。

企業における健康への取り組みは、単にがん対策にとどまらず、従業員全般の健康管理に関わる重要な経営課題です。

以前、別の会社で経験したことが、健康と仕事の関係について私に強い印象を残しました。20代の男性社員ががんと診断され、仕事を続けることができなくなったのです。
当時の会社は10人強と小規模ながら、彼に対して約3年にわたり月20万円ほどの給料を支給し続けました。
経営陣は彼にできる限りのサポートを提供しましたが、経営状況の悪化から支給の打ち切りを余儀なくされ、残念ながら2年後に彼は亡くなりました。

この出来事を通じて、早期発見の大切さが改めて認識したと同時に、怪我や病気によって働けなくなったときの福利厚生の整備も喫緊の課題であることを痛感したのです。

健康への取り組みと福利厚生の整備

ブレインマークスでは、検診は必ず受けるように促しています。特に女性特有の疾患についても検査してもらっています。
さらに、働けなくなった場合に備えて、65歳まで給与の半分が支給される保険にも加入しています。
公的な保障だけでは不足する部分をなんとか補完していきたいと考えているからです。
このように経営者の健康意識が、社員の命を左右することは明らかです。

健康診断の推奨、健康意識の向上、そして福利厚生の整備など、これらの健康への取り組みが、企業と従業員の未来を守るための一翼を担います。

中小企業でも健康経営を推進し、経営者と社員が共に意識を高めることで、より健康で持続可能な労働環境を築いていくことが求められます。
それぞれが健康に配慮し、協力し合うことで、より良い未来が広がることでしょう。

(安東邦彦/第2回に続きます)

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