コンサルティング
多様性ある組織づくりが求められる時代。このテーマは中小企業にも無縁ではありません。
しかし、日本企業には残念ながら、男女間の格差がまだまだ多く存在するのも事実。こうした現状を受け、厚生労働省は2022年7月に女性活躍推進法に基づく省令を改正し、従業員数301人以上の企業に「男女の賃金の差異」を開示することを義務づけました。
【参考記事】
「男女賃金差」の開示が企業にもたらす影響とは いま改めて考える「女性活躍推進」(日本の人事部)
https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/3001/
この省令改正の背景には、大企業においても未だに男女格差が根深く存在することが挙げられるでしょう。
そして、賃金差の解消だけでなく、管理職への登用や産休・育休後のキャリア継続など、女性活躍に向けて企業が向き合っていかなければならない課題はいくつもあります。
私は、中小企業こそ率先してこれらの課題を乗り越えていくべきだと考えています。なぜなら、女性活躍は中小企業にとって、大きな活路となり得るからです。
私は日々のコンサルティングを通じて、たくさんの中小企業経営者と接しています。そのなかでは、「うちの会社は女性社員のおかげで持っている」と話す社長と出会うことが少なくありません。
実感値としても、従業員数30〜50人、売上高10億円くらいの企業では、ほぼ間違いなく女性社員が核となって活躍していると感じます。
なぜ成長する中小企業には優秀な女性社員が集まるのでしょうか。
ここからは私の仮説ですが、男性の多くは子育てなどでキャリアを中断される前提で働き方を考えないため、全国転勤がある大企業で働くことを厭わない傾向にあります。
対して女性はライフステージの変化を前提にして働き方を考える人が多く、転勤のない地場の中小企業をあえて選ぶのかもしれません。
つまり、現状の大企業は優秀な女性の受け皿になりきれていないと考えられます。
中小企業も、優秀な人材がほしいと考えている点では大企業と何ら変わりません。
そのチャンスを得られるかどうかは、女性採用、そして女性活躍に向けたアクションにかかっていると言えるのではないでしょうか。
ブレインマークスも、優秀な女性社員によって支えられている中小企業の一つです。すべての職種・職位で女性が活躍できるようにしたいと考え、アクションしています。
女性が活躍できる中小企業になるためには何が必要なのか。次回のブログでは、ブレインマークスの実例や私自身の心得もご紹介します。
(安東邦彦/第2回に続きます)