今こそ「右腕人材」の育成を(第1回) 〜予測可能な経営への変化 | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2022.06.07

コンサルティング

今こそ「右腕人材」の育成を(第1回) 〜予測可能な経営への変化

安東 邦彦

高齢になっても「社長が現役を続けなければならない」現実

日本企業では、社長の高齢化がどんどん進んでいるようです。

帝国データバンク調査によれば、2021年の日本企業の社長平均年齢は60.3歳。社長の年代別構成比では、60歳以上が全体の51.8%を占めているといいます。また、70歳以上の社長も全体の20%以上となっています。

人生100年時代と言われるようになって久しいとはいえ、60歳や70歳を過ぎても「社長が現役を続けなければならない」状況は、会社にとって健全と言えるのでしょうか。

なぜ高齢になっても社長が現役を続けなければならないのか。考えられる大きな理由の一つに後継者不足があります。昨今では、順調に事業を継続しているにも関わらず、後継者不在を理由に廃業する中小企業も少なくありません。

ブレインマークスでは、経営6大課題の一つとして「社長の限界=会社の限界」を指摘しています。

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なぜ中小企業では後継者を確保することが難しいのでしょうか。私たちが長年取り組んでいる「右腕人材の育成」で得た知見をもとに、この問題について考えます。

スーパーワンマン経営は真似できない

長年にわたり会社を発展させてきたベテラン経営者には、必ず何かしらの得意技がある——。

数多くの中小企業のコンサルティングに関ってきた経験から、私はそう感じています。

社長自身の特別な才能と熱い情熱で牽引されている会社は、戦略が明確ではなくても利益を出し続けることがあるのです。

社長の天才的な勘によって計画がコロコロ変わり、そのたびに社内は振り回されるけれど、会社自体は不思議と成長していく。ある意味ではスーパーワンマン経営と言えるでしょう。

ただし、そうしたスーパー社長の才能に基づく経営者、他の社員には真似できません。きっと社長自身も「自分と同じように経営できる人材はいない」と気づいているはず。

また変化の激しい時代にあっては、率直に言って、高齢の社長では柔軟に対応できない場面も出てくるかもしれません。

ブレインマークスがコンサルティングを提供している会社の中には、社長自身「自分は変われない」と自覚し、私たちに次世代の育成を託してくれているケースもあります。

10年構想の後継人材育成で重視していること

かく言うブレインマークスも状況は似たようなものです。創業から現在に至るまで、基本的には私自身の戦略と意志で事業を進めてきました。

だから私は今、10年構想で後継人材育成に取り組んでいます。重視しているのは「予測可能な経営」へと自社を変えていくことです。

社長の才能だけで成長してきた会社の経営は、計画や方針が度々変わるため予測できません。成長できた理由を言語化することさえ難しいかもしれませんね。

一方、年間の戦略が明確であり、3年後、5年後にどんな姿になりたいのかを考えて動いている会社は、予測可能な経営を進めることができます。仮に突然社長がいなくなってしまったとしても、大部分は計画通りに経営を続けていけるはずです。

予測不可能な経営から、予測可能な経営へ。その変化を実現するには、スーパー社長が持っている才能や得意領域を会社へ移植していかなければなりません。

次回のブログでは、ブレインマークスの実例をご紹介しながら予測可能な経営への道筋を考えたいと思います。

(安東邦彦/第2回に続きます)

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