「中小企業の海外進出」を本気で考える(第2回) 〜提供価値に目を向ける | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2022.01.11

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「中小企業の海外進出」を本気で考える(第2回) 〜提供価値に目を向ける

安東 邦彦

中小企業にとってのグローバル化

前回のブログでは、ここ最近のブレインマークスに起きている「グローバル化」についてお伝えしました。

各種ツールの進化に加え、新型コロナウイルスの影響で「オンラインでのつながり」が当たり前になった今は、中小企業も海外進出を身近なテーマとして考えるべきタイミングなのだと思います。

では、日本の中小企業には、本当に海外で勝負できる可能性があるのでしょうか?

私は「大いにあるはず」だと考えています。むしろ可能性があると信じて立ち向かっていかなければ、中小企業の未来はないとさえ思っています。

音楽業界を例にとって考えてみましょう。

最近ではテレビの音楽番組で、韓国発の人気グループを頻繁に見かけるようになりました。彼らの多くは、国内の小さなマーケットだけでなく、最初から巨大な可能性を持つ海外のマーケットを目指して活動しています。だからこそ結果も出ているのでしょう。

日本と比べて約10倍の人口を持つ中国では、事業に成功すれば一気に億万長者です。相手にするマーケットの大きさによって、得られる成果やリターンは桁外れなのです。

中小企業も同じように、巨大なマーケットを見据えて動いていくべきではないでしょうか。まず考えるべきは「戦略の無い地域密着」の概念から脱却することかもしれません。

壁があっても、商品さえよければ突破できる

「戦略の無い地域密着」の概念とは、戦略的に「地域密着」を選んでいるのではなく、単に時間や人的リソースの限界を感じて、外の世界を見つめながら、泣く泣く近いエリアを選んでいるということです。

そうした会社には現状のオンラインの波に乗ることをお勧めできるかもしれません。

オンラインでつながることが当たり前になり、オンラインでのつながりを支援するツールも無数に存在する時代。

かつてのような「エリアの壁」はもうありません。オンラインであれば、移動の手間は減り、顧客がどこに住んでいようとアプローチできるのです。

では、何が勝負のポイントになるのでしょうか。

私はシンプルに「顧客に提供できる価値」しかないと考えています。

仮に、言葉の壁があっても、商品さえよければ突破できる。そんな事例はたくさんあります。日本の漫画が良い例でしょう。ストーリーの緻密さや絵の美しさが海外でも評価され、どんどん世界中へ広がっています。

漫画のように、ある種の「とても複雑な商品」が広がっていることを考えれば、日本の食品や調味料が海外で高く評価されるのも当然だと言えるのではないでしょうか。

従来から顧客への提供価値を高め続けてきた中小企業なら、日本中で商売できるはずだし、海外でも通用するはずなのです。

大きなお金が動いている大きなマーケットの中では、ヒットしたときのリターンも大きい。 そう考えれば、経営者はエリアにこだわらず、どんどん外へ出ていくべきだと思いませんか?

受け身の状態でも海外からアプローチされる

もう一つ、中小企業が海外進出に挑む際のパターンがあります。それは「海外のほうからアプローチされる」ケースです。

ブレインマークスでも事例がいくつかあります。その際の相手は、海外で起業して5~10年くらい経った日本人経営者の方たちです。

「もはや物理的な距離は意味をなさなくなったんだな」とつくづく感じます。今後も、海外で起業する日本人経営者の支援や、取引先の取引先を支援するパターンなど、さまざまな可能性があると考えています。

その意味では、中小企業が世界へ出ていくのは「自然な流れ」なのかもしれませんね。

本当にいい商品、いいサービスを作っていれば、受け身の状態でも海外からアプローチされる時代です。東京でも沖縄でもアメリカでも、その条件は変わらないはずなのです。

(安東邦彦)

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