コンサルティング
中途採用がそもそも難しい
今回のテーマは、「中途採用者のマネジメント」です。
新卒入社のプロパー社員と、中途採用者。
両者に必要なマネジメントは異なります。
ブレインマークスでは、これまで数多くの中小企業の組織を見てきました。
また弊社でも、現在3名の中途採用者が働いてくれています。
その経験から、中途採用者のマネジメント方法について
ある重要なポイントが見えてきました。
いかにして中途採用を行ない、マネジメントしていくか。
このことについて、4回シリーズで考えていきます。
シリーズ最初の今回は、中途採用をする際の着眼点についてです。
中途採用を希望する求職者たちが面接に来たとき、
一体どこに着目して選考をすればよいのでしょうか。
「どぶ板営業」の文化の中で過ごした1年目
中途採用について考える前に、まずは私自身の体験を読んでください。
私は、最初に勤めた会社を1年半で辞めました。
たった1年半。それでも大きな影響を受けたと思います。
その会社は建設機械のレンタルを手がけていて、
足で数字を稼ぐ「どぶ板営業」の文化が浸透していました。
数字のことばかり言っていたり、ろくに仕事を教えずに新人を現場へ放り込んだり……。
そんな環境のもとで、私の仕事観は形成されました。
その後に起業してからもしばらくは、
このハードなマネジメントスタイルを踏襲していたように思います。
知名度のある会社だったので、現場へ足繁く通えば1年目の新人でも月間1000万円くらいの受注をいただくことができました。
今にして思えば、あのやり方でも受注できたのはすごいことだと思いますが、
当時は現場で怒鳴られることも多々あり、下請け仕事の大変さを痛感していました。
プラス面でもマイナス面でも、本当にいろいろな影響を受けた社会人1年目でした。
プラス面とマイナス面を見極め、捨てて、取り入れる
このように、最初の会社では、業務スキルや考え方について、
プラスとマイナスのさまざまな側面を学びます。
そして、社会人として働く人の多くが、新人の頃の経験を
良くも悪くも引きずっているのではないかと思います。
その会社がだらしなければ、本人もだらしなく育つ。
そうやって応募してくる中途採用者のプラス面とマイナス面を見極め、
自社のプラス面・マイナス面と合うかを見極めるのが「中途採用面接」なのです。
自社の文化と合わない部分があれば、それは封印してもらわなければいけません。
例えば「目標達成に強い執念を持つ」という文化を持って入ってきたとします。
それ自体は素晴らしいことです。
しかし、数字を追いかけるあまりに理念に合わないことをすると、
会社全体がおかしな方向へ進んでしまいかねません。
まったく違う文化が出会い、なじむのには時間がかかります。
ブレインマークスの場合は、まだまだ発展途上。
だから中途採用者が持ってきてくれる良い文化を見極め、
積極的に取り入れていきたいとも考えています。
あなたの会社では、中途採用者がもたらす新たな文化に着目しているでしょうか。
良いところは素直に取り入れ、合わない文化は封印してもらう。
これが、中途採用者をマネジメントする最初のステップなのです。
(安東邦彦)