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2018.10.13

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組織とは「システム」の集合体である!

安東 邦彦

日々経営者と向き合っていると、
組織で起こる問題のすべてが「人」に起因するととらえているケースが
数多くあるように思います。

しかし、原因は部下でもメンバーでも自分でもありません
誰のせいなのかというと、誰のせいでもありません。

なぜなら、経営上で起こるあらゆる問題は、
「システムの不足」もしくは「システムの不全」によって起こるからです。

 

■原因は社長の指導力不足?

前回に引き続き、「組織づくり」をテーマに深く考えてみたいと思います。

前述のように、組織で起こる問題のすべてを「人」に起因するものと
とらえてしまうケースは数多くあります。

例えば、

・業績が伸びないのは、「従業員が積極的になってくれないから」
・社長の指示が実行されないのは、「右腕がいないから」
・社内ルールが徹底されないのは、「社員の意識が低いから」

といった具合です。

社長はその果てに
「みんなをうまく指揮できないのは、自分の指導力が足りないからだ」
と自分を責めてしまうのです。

 

■すべての原因は「システムの不足・不全」

しかし、このような原因分析は間違っています。

原因は部下でもメンバーでも、社長でもありません。
誰のせいなのかというと、誰のせいでもありません。

経営上で起こるあらゆる問題は、
「システムの不足」もしくは「システムの不全」に起因しています。
このことを理解しない限り、次の一歩を踏み出せないのです。

では、システムとはどういうものを指すのでしょうか?

システムとは「パーツとパーツが組み合わさって、一定の機能を果たすもの」です。
これではイマイチわかりづらいので、身近なところから例をあげてみます。

例えばオートバイは、タイヤやマフラー、ハンドル、メーターなどの
パーツを組み合わせて構成されたシステムです。
それぞれが役割を果たすことで、「乗り物」としての機能を発揮しています。

このような視点で物事を見ていくと、
私たちの身の周りはシステムで埋め尽くされていることに気がつきます。

イス、机、ソファー、時計、パソコン、メガネ、本棚……。
すべてがシステムです。
小さなパーツが誰かの意図によって組み合わされ、一定の機能を果たしています。

 

 

■組織は「システム」の集合体である

会社の組織をシステムという視点でみてみると、

「戦略立案」「営業」「経理処理」「顧客対応」「広報」「人材教育」など、
それぞれの機能をもったシステムの集体合だと考えることができます。

つまり、組織に問題がある場合は、
「人」に問題があるのではく、どこかの「システム」が機能していないのです。

問題の本質を「人」ではなく、「システムの不全」と考えるだけで、
シンプルに問題解決に取り組むことができるのではないでしょうか?

「人」で構成されている会社を
システムとして分解して考えるのは、
無機質な感じがして抵抗がある人もいるかもしれません。

しかし、「組織とはシステムの集合体である」と考えることで、
会社を客観的に見て設計することが容易になります

また、問題を冷静に修正していくという発想が生まれます。

それこそが会社を大きく飛躍させる視点となるのです。

(安東邦彦)

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