ブレインマークスとは
役員を務めていたIT企業の倒産を乗り越え、4人のメンバーとともに設立したエフ・ビー・マネジメント(現:ブレインマークス)。当時31歳の安東は、ギラギラとしたパワーマネジメントで新たな勝機を見出していきます。
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「営業が得意である」という自分たちの強みを発揮し、業法改正で自由競争の波が押し寄せていた税理士業界を対象に新規開拓を続ける日々。
売り込まずに顧問先を獲得することをテーマにセミナーを開けば、面白いように人が集まりました。
しかし税理士事務所は小規模なところが多く、「所員数5名程度」というケースが大半でした。社労士事務所の場合は1人で営業していることも。このような業界で、まとめて大きなフィーをいただくようなコンサルティングがビジネスモデルとして難しいのは明白でした。
そこで、「月額1万2000円で継続的にノウハウを提供する」というスタイルに転換。訪問するのではなく、電話やメールでご相談に答えることを中心とするモデルを作ったのです。
結果的には、これが大当たりしました。
顧客数は1年で100社へ、さらに保険代理店もコンサルティング対象として、その後7年間で700社にまで拡大したのです。
毎月クライアントへ提供するニュースレターも好評で、顧客とは非常に良い関係を作り、事業が発展していきました。
会社経営はうまくいっているように思える。売上も順調に伸びている。そんな中で、安東のマネジメントスタイルは相変わらずのパワーマネジメント。
「社長が必死で働けば、社員は自然とついてくるもの」。当時はまだそんな風に考えていました。典型的な「職人経営者」です。
ある頃から、一緒にスタートしたメンバーや立ち上げ期に採用したメンバーが、一人また一人と会社を去っていきました。それぞれがもっともな退社理由だったこともあり、組織の崩壊が少しずつ始まっていることに、このときはまだ気付いていませんでした。