変化の時代に計画は必要なのか? | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2024.12.12

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変化の時代に計画は必要なのか?

株式会社ブレインマークス

計画が必要な理由

今回のテーマは「変化の時代に計画は必要なのか?」です。

先日、クライアントさんから次のようなご相談をいただきました。

「安東さんはよく経営はPDCAだとおっしゃいますよね。ただ、会社の成長段階によってそれは当てはまらないのではないかと思っています。私の会社は成長途中なので、状況がコロコロ変わります。計画を立てても、2ヶ月後には計画になかった新規事業を始めるなんて珍しくありません。このような状況では計画は逆に自分たちの動きを制限してしまうのではないかと思うのです」

ご相談いただきましてありがとうございます。ご相談内容から、市場や顧客の動きに敏感で行動力のある社長だとお見受けしました。

おっしゃるように会社が成長段階で、社長が新商品や新サービスを開発している本当の意味でのスタートアップという状態ならば、そういったこともあり得ると考えています。

しかし、例え成長中の企業や少人数の企業であっても、計画を立てて運用することには意味があります。そこで今回は、私が計画が必要だと考える理由と、効果的な計画の運用方法についてお伝えしていきます。

■社員の力を集中する

まずは計画がないことで起こる弊害について見ていきましょう。

私のクライアントの中にも、ご質問者様のように成長企業の社長で、高速でPDCAを回しながら自らサービスを開発し売上を上げている社長がいらっしゃいます。

しかし、組織はかなり荒れてしまっているのが現状です。それは会社の進む方向が社長の頭の中にしかなく、社員に計画として共有されていないからです。社員からすれば、「社長は何をしようとしているのだろう」「何をしなければいけないのだろう」と迷いが生まれてしまっているのです。

そうなると、社員は下手に動くことを恐れ現状維持や待ちの姿勢になり、進捗を早く進めたい社長からすればフラストレーションもたまるでしょう。

計画とはPDCAの「P」にあたるので、まずは目指すべきゴールを定めることで社員さんの迷いを減らし、力を一点に集中させやすくなると思います。

■進捗のズレを確認する

もう一つ、計画が必要だと思う理由があります。それは、計画があることで「進捗が上手くいっているのか、いないのか」を判断することができることです。

特に行動計画は、「この行動を実行すれば数字の結果が出る」という仮説に基づいて設計されるわけですが、この計画がないと「今、会社がうまくいっているかどうか」の判断は社長の肌感覚になります。

その結果、社長が関与できていない事業や部門に関しては方向性がズレてしまったり、ズレた時のリカバリーに出遅れる…といった事態が発生します。

計画がきちんと立てられていれば、社長だけではなく社員も同じような状況の異変に気づき、リカバリーしてもらえる可能性が高まるのです。

■高速で小さなPDCAを回す

今回のご相談者様は、計画があることで身動きがとりづらくなるとおっしゃっていましたが、それは「当初の計画通りに進めなければならない」という誤った認識があるからではないかと思うのです。

私の認識では計画とは「運用するモノ」です。状況に応じて計画を変更したり、上書きすることは問題ありません。だからこそ、計画を立てたら高速で小さなPDCAを回すことが大切です。

例えば、1ヶ月に1回のPDCAでは、進捗が予定と大きくズレてしまうと改善行動も大きくせざるを得ません。しかし、週に1回PDCAを回すことができれば、大きな修正が発生しにくく、小さな改善で進めることができます。

しかも、週1回であれば月に4回はPDCAが回るので、進捗のスピードも格段に上がると思います。特に成長企業であれば、このように計画と修正が短いスパンで行なわれていることが理想です。

計画を立ててPDCAを素早く回すことで、修正が減るだけでなく、そのPDCAについてこられる社員が育ち、結果的に組織成長にもつながってきます。

私はこうした組織づくりの視点からも、計画を立てる必要があると感じています。

■結論

新しい事業をスタートしたり、少人数で事業を進めていると、計画は時に無意味に感じられるかもしれません。しかし、変化の激しい時代だからこそ、計画を立てて見直し・修正を短いスパンで実行できる組織をつくることができれば、会社の発展に大きく寄与すると考えています。

小さなPDCAを回す習慣が組織に根付けば、会社全体が強くなります。計画は立てることが大事なのではなく運用することが大事だという視点を持って、ぜひ、取り組んでみて頂けたらと思います。

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