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前編で、競争戦略とは“競争にさらされた企業がしっかりと差別化して、高い利益を上げるためのものである”とお伝えしました。中小企業の競争とは「エンドユーザーのニーズを掴み、最も個性的にエンドユーザーの課題を解決する企業になること」、つまり独自性を争う競争です。
一つひとつの競争に勝てるだけの戦略を持つことで、企業は駆け引きに勝って利益を獲得し続けることができる、というのが前編の要点でした。
私たち中小企業が長期的に成長できる会社になるために、「駆け引きに勝てる競争戦略」をどのように創りあげればよいのか、一緒に見ていきましょう。
一概に戦略と言っても様々あり、良い戦略もあれば愚策もありますよね。
マイケル・ポーターが定義する良い戦略の条件とは、以下の5つです。
―最も効果的で、最も「試してみたい」と思うような特徴的な価値提案をすること――つまり、他とは違う価値提案をして、その独自性がお客様から受け入れられるという流れです。
ブレインマークスの例)
30人以下の中小企業で、朝から晩まで働いている社長に対して「社長が3ヶ月不在でも事業が拡大できる」という価値を提案しています。
―顧客のニーズに対して、特徴のある価値提供をどのように実現するのかを指しています。
ブレインマークスの例)
「社長が3ヶ月不在でも事業が拡大できる」という価値を提供できるのはなぜなのかと聞かれたとき、“●●というノウハウ・オペレーション・コンサルを継続的にやっていって、御社の状態を改善できますよ”と具体的な方法を提示できます。
―何かを実現するために、何かをあえて“やらない”という特徴的な戦略をとることを指します。
ブレインマークスの例)
どうすれば低価格で高品質のコンサルティングを提供できるかを考えた結果、2つのトレードオフを実行しています。1つめは、コストがかかる営業人材を置かないこと。その代わり、Webマーケティングを徹底し、多くのお客様と出会っています。2つめは、お客様になるべくオンライン対応や来社をお願いすること。訪問による移動コストや時間を減らす代わりに、捻出された時間を使ってバックヤードの実務も担当させていただいています。
やることすべての連続性の適合がチェーンのように繋がり、そのストーリー自体がこの上ない強みとなることです。
PDCAを回しながら、1つの戦略を継続してやることでどんどん強固なものにしていき、ライバルが追いつけない状態にまで持っていくことを指します。
このような5つの方法を理解して戦略をつくることが、中小企業の事業拡大に求められているといえるでしょう。
長期的・持続的に成長を続ける会社になるためには、5年10年かけて他社に模倣されない戦略をつくっていくことが不可欠です。
この本を読み、中小企業が生き残る戦略のつくり方を学んでみてはいかがでしょうか。
きっと戦略の本質を理解し、事業が発展し続けるためのヒントが掴めるはずですよ。