コンサルティング
社員個人の問題行動がSNSで拡散され、企業イメージやブランドを大きく損ねてしまう可能性のある時代。経営者としては「問題を起こさない人を見抜いて採用したい」と思うのが正直なところではないでしょうか。
とはいえ、採用に100%の成功を求めることはできません。
10人や20人といった規模ならまだしも、会社がどんどん大きな規模になっていけば、採用活動も比例して難しくなっていくはず。
だからこそ私は、採用後の取り組みが重要だと考えています。
経営者が本当に力を入れるべきなのは、採用した人を「道徳心のある人材」へと育てていくこと。その取り組みを通じてモラルの大切さを伝えていくことです。
ブレインマークスでは、その思いをバリューに込めて共有しています。
「道徳教育」と聞くと、少々古めかしく感じる人もいるかもしれません。
とはいえ、堅苦しい教育ばかりが必要だということでもありません。道徳的な教育の基本は、今あるものに感謝すること。
人間は誰しも、自分1人だけで生きていくことはできません。私たちの暮らしを支える道路やビルや水道は、誰かが作って運営してくれています。社会のみんなが協力しあって社会が成立しているのです。
道徳教育とは、そんな当たり前のことを伝えていくこと。
私は、成功を収める人の特徴は共通していると思っています。他責ではなく自責で考え、他人に感謝し、自分ではなく誰かのために頑張る。人としての成功も会社としての成功もすべて同じです。
人をないがしろにして自分たちだけが幸せになれるはずはありません。人も会社も、周囲への尊敬の念なくしては正しく生きていけないし、発展していけない。
ブレインマークスは、バリューにその道徳を込めています。
私は「モラルがない人とは仕事をしない」と決めています。
どんなに業績を上げられる人であっても、モラルがない人とは関わりたくない。ブレインマークスで働くからには、ずっと尊敬される人であってほしい。そしてブレインマークスを去ってからも、「あの場所で時間を過ごせてよかった」と思ってほしい。
そんな思いで、ブレインマークスでは定期的にバリューに関するディスカッションの場を設けています。また、『7つの習慣』をテーマとした勉強会も定期的に行っています。
そうした取り組みを通じて養われるのは、他責ではなく自責で考え、他人に感謝し、自分ではなく誰かのために頑張る姿勢です。
何かうまくいかないことがあれば自分たちに原因があるのではないかと考え、改善に向けて一生懸命に動く。
経営者である私自身も、その経験を積み重ねて成長し続けていきたいと考えています。
(安東邦彦)