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今回は、書籍「起業家精神に火をつけろ!」から、事業を拡大させるための技術についてご紹介します。
著者はマイケル・E・ガーバー。アメリカで「スモールビジネスの神様」と呼ばれている人物です。私どもブレインマークスのコンサルティングメソッドの根幹を教えてくださった、いわば師匠でもあります。
書籍「起業家精神に火をつけろ!」はガーバー氏の前作「はじめの一歩を踏み出そう」で提示された「事業を拡大させるための考え方」の応用編ともいえます。
“会社を良くしたい”という思いはあるけれどなぜか行き詰まっている中小企業の経営者が、企業のさらなる成長を実現するにはどんな技術が必要なのか、この本を基に解説していきましょう。
私自身、会社経営がうまくいかず苦しかった時にこの本を読み衝撃を受けました。なぜなら、この本にはこう明確に書かれていたからです。
・起業家の資質というのは後天的なものであって、学んで身につけトレーニングで自分の物にする技術である
・起業家の資質には誰でも恵まれていて起業家精神とは科学である
さらに「学んで起業家精神を身につけ、会社をつくりあげる仕組みづくりを理解すればワールドクラスの会社がつくれる」と続いていきます。
経営とは才能でやるものだ、リーダーシップとは生まれ持った才能だと思い込んでいた私は、にわかには信じられないと思いながらも、本を読む手が止まりませんでした。
ほとんどの中小企業の経営者は自分が働くことで仕事を成り立たせています。しかし、それでは経営者が現場を離れた瞬間に会社の成長は止まってしまいます。
経営者の本来の仕事は「自分のために働いてくれる仕組みをつくること」です。つまり、ビジネス(事業)を創造する“発明家”であることが重要なのです。
世の中には困っている人たちがたくさんいます。その人たちの困りごとを解決するビジネスを発明することによって、会社は成長していくのです。
売り上げは顧客に与えた影響を測る物差しでしかありません。より多くのインパクトを社会に与えた会社こそが、多くの売り上げが上がっていきます。
それこそが「起業家精神」の考え方であり、起業家とは「常にビジネス(事業)を発明する創造者」なのだとガーバー氏は述べています。
では、なぜ多くの経営者は行き詰まるのでしょうか。
起業家精神のスタートは「経営者の情熱」だと、この本には書かれています。けれどその情熱を正しく伝える方法がわからなかったり、間違った伝え方をしているがゆえに空回りしてしまい、傷ついて情熱を封じ込めてしまう…そんな苦しい経験が私にもありました。
そんな私もガーバー氏と出会い、情熱を解き放ちその情熱を市場にストレートに伝える方法を学んだことで大きく変化し、今こうやって皆さんに楽しく情熱を伝える仕事ができています。事業もゆっくりではありますが成長していけるようになりました。
つまり、行き詰まりを解くためには情熱と事業を正しくリンクさせる方法を学ぶことが重要になってくるのです。
では経営者の情熱を正しく伝え、企業を大きく成長させるには具体的にどのような取り組みが必要になるのでしょうか。
ここで、著書で述べられている「ワールドクラスの企業をつくるための7つのルール」を紹介します。
経営者だけでなく社員全員が会社のオーナーのような気持ちで働く
新しい顧客と出会うためのマーケティングの仕組みをつくる
売り上げや利益の管理を行なう
4.マネジメントを学ぶ
経営計画の運用や社内の役割と責任を明確にする
5.顧客満足度を学ぶ
顧客満足の高いサービスを提供していく
6.見込み客から顧客への転換を学ぶ
サービスを購入したことがない人(見込み客)を顧客につなげていく
7.見込み客の創出を学ぶ
メディアを通して見込み客に会社のメッセージを伝える
このルールを順に実践し経営者の情熱を「仕組み化」していけば、あなたの会社もワールドクラスの経営に一歩ずつ近づいていけるはずです。
誰もが一流のリーダーになることができます。この本を基にワールドクラスの会社をつくる技術を身につけることで、社員を一つにまとめ同じ方向性に導いていく仕組みをつくっていけるでしょう。
是非この本を読んで、「情熱を仕組みに変える技術」の重要性を実感していただき、会社の行き詰まりを解くヒントを掴んでみてはいかがでしょうか。