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今回のテーマは「経営計画発表会の重要性」です。もしかしたら中小企業の経営者の中には、この会をあまり重視していない方もいるかもしれません。私自身は、クライアントの経営計画発表会支援にも携わっているのですが、経営計画発表会の重要性を強く実感しています。なぜなら、毎年きちんと実施している会社は業績が伸びているからです。今回は、企業における経営計画発表会の重要性について、ブレインマークスでの例も紹介しながら解説していきます。
ブレインマークスでは、毎年10月中旬頃に経営計画発表会を行なっているのですが、一般的なそれとは少々やり方が異なります。実は、弊社の経営発表会は、「全員で計画を作り、全員で発表」をしています。
8月になると、まず私が次の1年で実現したいことを基に、「1年ビジョン」を作成します。その後、各部門長にそれを共有し、「部門の1年ビジョン」と「行動計画」を立ててもらいます。ただし、それは部門長1人ではやりません。必ず全メンバーを巻き込んで行うようお願いしているのです。例えば、新卒のメンバーに対しても、「全社ビジョンを実現するために、あなたが責任を持っている仕事は1年後どのようになっているべきでしょうか」と問いかけながら、行動計画の作成に加わってもらいます。
このようなスタイルなので、経営計画発表会の準備は決して楽ではありません。しかし、私たちにとっては時間をかけてでも行うべき重要な取り組みなのです。
経営計画作成に携わるのは、役員や部長クラスのみという会社も少なくありません。しかし、私はできるだけ多くの社員に計画作成の段階から参加してもらうべきだと思うのです。もちろん、最初のうちは自分の担当する小さな役割の計画を部門長と共に作成するところからで良いのです。少しずつ、行動計画の立て方を学べば、年を追うごとにちゃんと進化していきます。
なかには、そんな時間があるなら、業務に集中してほしいと思う経営者もいるかもしれません。しかし、少しずつ巻き込んでいくと、社員にも自主性が生まれるものです。その上、自分が携わった経営計画を当日発表するとなると、必然的に計画達成への思い入れも強くなります。
さらに、弊社では経営発表会でMVPや社長賞などの発表も行っています。例えばブレインマークスでは、前年度を振り返る動画を流しながら、全員投票により前年度頑張った社員を表彰しています。社員にとって、1年間誰ががんばったか、どういう風にビジョンに貢献したか、誰が一番成長したかを皆の前で発表されることは、楽しみである半面身が引き締まるものです。決してライバル心を煽ることが目的ではありません。1年を振り返り、総括の場を設けることは社員のモチベーション維持にも効果があると思うのです。
経営計画発表会を行ううえで最も重要なことは、会を実施した後ほったらかしにしないことです。ブレインマークスでは発表した経営計画について、毎月1回3時間程度の進捗確認をしています。
各部門で毎月の進捗状況は様々ですが、およそ計画通りに進みます。なぜなら定期的に進捗確認をすることで、たとえ遅れが生じてもすぐにリカバリーできるからです。
経営計画発表会は開催することが目的ではなく、会を通じて業績拡大へのPDCAを回すことが最大の目的です。
実施する際は、その後の進捗報告会もスケジュールに組みこんでしまうと良いかもしれません。
経営計画発表会は、経営にリズムができ、人材育成のPDCAを回すことにも役立ちます。更に定期的な進捗確認を怠らないことが、事業拡大への基盤となり得るのです。
是非、人材育成という側面も意識しながら、経営計画発表会を実施してみてはいかがでしょうか。