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2018.08.28

コンサルティング

あなたは、社長の仕事をしていますか?

安東 邦彦

今日はちょっと暗い話題から。

中小企業庁が公開している「倒産の状況」によれば、2018年6月には全国で690社の中小企業が倒産しています。そして、過去1年の状況を見ても、毎月600〜700件の中小企業倒産が起きているという実態があります。

当然のことながら、ほとんどの経営者は「自社を倒産させる」ことなど望んでいないでしょう。しかし現実は厳しいものです

将来の夢を抱いて起業した人の多くが、なぜ倒産や廃業に追い込まれるのでしょうか。
なぜ問題を解決できないまま苦しんでいるのでしょうか。

その原因を考えてみたいと思います。

■倒産や廃業に追い込まれる中小企業の共通点

経営者は誰しも、独立後の夢やビジョンを抱いて会社を作ります。2代目の場合も受け継いだ事業を伸ばしたり、新規事業を立ち上げたりと、さまざまなアクションを起こしているでしょう。

それでも毎月、多くの中小企業が事業継続の危機に陥っています。

それは外部要因によるものだけとは限りません。倒産や廃業に追い込まれる中小企業を見ていると、その共通点が見えてくるのです。

成長できずに苦しんでいる会社の大半は、「うまくいかない他の企業と同じ間違いを犯していること」に気づかないまま経営を続けています

往々にして、「社長が社長の仕事をしていない」という状況も見られます。

■「職人としてのプロ意識」と「社長としてのプロ意識」は別物

私たちは長年にわたり、成長できずに苦しむ中小企業のありのままの姿を見てきました。

そうした会社の経営者の多くは、「事業の中心となる専門的な能力があれば、会社を経営する能力もある」と思い込んでいます

つまり、

・料理が得意ならばレストランを経営できる
・髪を切ることができれば美容室を経営できる
・資格を取れれば税理士事務所を経営できる
・営業力があれば保険代理店を経営できる

と考えている。これがそもそもの問題であり、大きな間違いなのです。

一般的には、「前職などで身に付けた知識や経験」を生かして独立するのが当たり前だと思われているでしょう。むしろそれが好ましいことだとされています。

しかし、前職で身に付けた知識や経験に裏打ちされたプロ意識とは、あくまでも「職人としてのプロ意識」。それと「社長としてのプロ意識」はまったく別物です。

何も職人としてのプロ意識が悪いと言っているわけではありません。これがあるからこそ独立を果たせることも事実です。

ただ、個人の優れた能力を評価されて独立したとしても、それが必ずしも「社長としての能力」を身につけたということではないと、理解してほしいのです。

■「社長がやるべき仕事」をしていますか?

このことに気づかず独立した人の大半は、真の意味での「社長の仕事」をすることなく、他の社員と一緒になって、「社長の仕事ではないもの」を抱え込み、必死に働いています。

「人に雇われることが嫌だ」「人に使われない自由な人生を送りたい」と考えて独立していても、これでは会社員時代と何も変わりません。上司が顧客に変わっただけという状態です。

さて、あなた自身は、社長の仕事をしていると言えますか?

朝から晩まで働き、目の前の仕事に振り回されてしまうような状況に陥ってはいませんか?

ビジネスをさらに成長させていくためには、経営者が社長としての知識をしっかり身につける必要があります。

一度立ち止まり、あなたの現状を見つめ直してみて下さい。

社長がやるべき仕事を疎かにして、やるべきではない仕事に精を出してはいませんか?

(安東邦彦)

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