ブレインマークスの今につながる、代表・安東の経営者ヒストリー。1997年に創業したIT企業へ経営参画した安東は、在籍していた4年半で会社を大きく成長させる原動力となりました。しかし、上場を前提とした無理な資金計画によって、これまでに経験したことのない修羅場が待ち受けていました……。
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ITバブルの勃興期に創業したベンチャー。安東を含め4名でのスタートでしたが、4年半後には従業員100名を数えるまでに成長していました。自社だけでは出資が足りず、インフラに投資してくれる出資者を中小企業やベンチャーキャピタルから集めていました。
ウェブサイトを持っているだけで「すごい!」と言われるような時代。ものすごいスピードでめまぐるしく業界が変わっていきました。寝る間も惜しんで働く安東。金曜の夜に始まった会議が月曜の朝に終わることも。それでも毎日が楽しかったのです。
そして会社が目標としていた上場準備がいよいよ動き出し、主幹事となる証券会社も決まり、審査も進み出しました。
しかしここに、大きな落とし穴が。最後の最後、競合他社の進出などが影響し、上場は幻に終わりました。年間売上15億円に対し、集めていた出資額は30億円。大胆な資金計画が裏目に出て、その後たったの半年間で、会社が倒産してしまうのです。
上場がダメになってしまうと、出資者は一気に消えていきました。手元にある資金があっという間に減り、社員も、取引先も、一瞬で離れていきました。民事再生法申請後の債権者会議では、怒号が飛交うシーンも。
「あれはもう二度と経験したくない」
安東の経営者人生にとって、忘れられない苦しみの一つです。