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2024.06.27

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事業の多角化を成功させるポイント

株式会社ブレインマークス

 

今回のテーマは「事業の多角化を成功させるポイント」についてです。

先日クライアントの方から、「既存事業の将来に不安を覚え、事業の多角化に挑戦したいと考えています。しかし、周りの会社を見ると多角化や新規事業が上手くいっている会社と、そうでない会社があるように思います。何か上手くいかせるポイントがあれば教えてください」とご相談をいただきました。

数年後のマーケットを見据えた時に、現在の事業だけでは難しい…。こうした状況から、事業の多角化やM&Aについて考えている経営者の方も多いのではないでしょうか。

しかし、ただ闇雲に事業を多角化してもうまくいくことは稀です。事業を多角化するためには外してはいけないポイントがあります。そこで今回は、事業を多角化する際のポイントについてお伝えします。

■上手くいく会社 VS 失敗する会社

早速、多角化や新規事業が「上手くいく会社」の2つのポイントについてご紹介します。

【多角化や新規事業が上手くいく2つのポイント】

  • 事業ドメインが明確で差別化ができている
  • 「儲かる」ではなく経営者の情熱に基づいた事業選択をしている

1つ目のポイント、事業ドメインとは、わかりやすく言えば「Who(どんな顧客)に対して」「What(どんな価値)を」「「How(どのように)届けるか」ということになります。成功している会社は、この設定が明確でブレることがありません。

対して、失敗しやすい企業は事業ドメインが曖昧です。例えば「あの事業が儲かるらしいぞ」「こんな要望があった!全て応えなければ…」と流行りや競合の動き、顧客からの要望によって“振り回されてしまう”。結果、会社の特徴や強みがぼやけて競合との差別化が難しくなってしまうのです。

例えば以下のような大手企業を見てみましょう。多様な事業を展開していても、中心に事業ドメインがあることを容易に想像ができます。

1.マクドナルド

 ハンバーガーを「スピーディーに、安価に、気軽に、安心に」提供する

2.セブンイレブン

 近くに住む人の暮らしを豊かにする

3.タニタ

 はかるを通じて人々の健康を作る

セブンイレブンはコンビニエンスストア以外にセブン銀行、宅配サービスなどの事業も展開していますが、それは全て「近くに住む人の暮らしを豊かにする」ために設計されています。タニタに関しても、上記のようなドメインであればタニタ食堂を開店したことにも納得感があるのではないでしょうか。

有名企業が事業を多角化し、顧客に高い価値を提供できているのは、顧客の満足度を高められる事業ドメインを設定し、その事業ドメインに基づいて事業を展開しているからなのですね。

■ワンドリームの原則

2つ目のポイント「“儲かる”ではなく経営者の情熱に基づいた事業選択をしている」について解説します。多角化した事業や新規事業も、これまでの本業と同じく簡単に利益が出るものではありません。

もちろん、一時的に作れたとしても、5年に1回、10年に1回は大きな問題やトラブルが起こるものです。その時に、経営者が本気で情熱を注げるものでなければそれを乗り越えられません。

だからこそ、私は「ワンドリームの原則」を大切にしています。ワンドリームの原則とは、「経営者は一つの夢を追い、一つの夢に自分の人生をかける」という考え方です。これは、弊社がアメリカのコンサルタントに事業を多角化したいと相談した時に何度も繰り返し教わった重要な原則です。

いくつも夢を追うのではなく、たった1つ、経営者が情熱を注げる事業ドメインを明確にして、ワンドリームに集中できる環境を作る。それが「どんなビジネスが儲かるか」よりも重要であり、事業の多角化を成功させるポイントではないでしょうか。

■本日の結論

将来を見据えて事業の多角化を考えることは経営者にとって大切です。しかし、儲かるか否かで事業展開を考えるのはオススメできません。事業の多角化を成功させるには、経営者自身が情熱を傾けられる事業ドメインを明確にし、ワンドリームに集中できる環境をつくることが大切です。

それにより、経営者のパワーを事業に集中させることができ、成功できる可能性が高まります。ぜひ、皆さんにも自分が情熱を注げるワンドリームを考え、それに基づいた事業ドメインを設定してみてください。

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