自社の事業が好きではない?!二代目社長が抱える悩みとは | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2024.02.15

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自社の事業が好きではない?!二代目社長が抱える悩みとは

株式会社ブレインマークス

今回のテーマは「自社の事業が好きではない?!二代目社長が抱える悩みとは」です。

先日、会社を継いで3年目という二代目経営者の方からご相談をいただきました。

「実は、私は自社の事業が好きではありません。長く働いてくれている社員たちのためにも、事業を成功させたい気持ちはあるのですが…。どうすれば、もっと情熱を持てるようになるのでしょうか」

ご相談のケースのように、事業にあまり情熱を持てず、責任感で頑張っておられるという二代目・三代目の経営者は少なくありません。こうした本音はなかなか人に話しにくいものですし、従業員にも悟られるわけにはいかず…きっと、閉塞感に悩まされておられるのではないでしょうか。

そこで今回は、経営者が情熱を持って事業を育てるための方法について、私の考えをお話しします。

■経営者が見つめるべきもの

根本を覆すようで恐縮ですが、結論を先に申し上げれば「必ずしも、今の事業にこだわる必要はない」のです。

そもそも、経営者は会社のどんな部分に情熱を注ぐべきなのでしょうか。私は、経営者が本当にこだわるべきポイントは、「どんな事業を行なうか」「いかに売上を上げるか」よりも「事業によって、どんな価値を社会に提供するか」だと考えています。

自社が社会に大きな価値を提供できれば、それに比例して顧客に与えるプラスの影響力も大きくなります。そして、顧客への影響力が上がれば自然と売上も上がり、会社が成長し、社会に届けられる価値がさらに大きくなっていく。つまり、社会に提供する価値にこだわることが、誰もが得をする好循環に繋がるのです。

また、「社会にこんな価値を届けたい」という信念は、会社が目指すべき方向を示す道しるべとなって経営を支えてくれます。これは、自分が会社を作った場合でも、二代目以降の場合でも変わりありません。

事業に情熱を持てないと感じるときは、まず「今の事業は、社会にどんな価値を届けられているか」「自分は、社会にどんな価値を届けたいのか」を、じっくり見つめ直してみてください。そのうえで、なぜ情熱を抱けないのかを分析し、改善方法を探してみましょう。

■情熱を持てない理由を見つけ出す

「社会に与える価値」の視点に基づいて分析すると、事業に情熱を持てない原因は、大きく次の2パターンに分けられるかと思います。

  • 今の事業が社会に届けられる価値や、自分が社会に届けたい価値がわからない
  • 今の事業では、自分が望む価値を社会に届けられない

まず、「今の事業の価値や、自分が社会に届けたい価値がよくわからない」という場合は、一度「今の事業で一流になる」つもりで、全力で経営に取り組んでみてください。目の前の顧客に最大限の価値を届けることに集中し、顧客から喜びの反応を受け取る経験を重ねることが、事業への情熱や自分なりの価値観の発見に繋がる可能性があります。

そして、今の事業では十分な価値を社会に届けられない、納得できないと感じる場合。このようなときは、現事業の長所を活かしながらも、少しずつ現経営者が納得できるような新事業に移行していくのが最善ではないかと思います。

事業を変えるには先代や社員たちの同意を得る必要がありますから、簡単な道のりではないかも知れません。しかし、経営者が情熱を抱けないままズルズルと経営を続けていると、いつか会社が何らかの困難に行き当たった際、踏ん張り切れずに倒れてしまいかねません。

長い目で見れば、「こうすれば会社がもっと良くなる、社会にもっと価値を届けられる」という信念のもとに事業を変革していくほうが、会社にとっても、経営者の人生にとってもプラスになるのです。

■継承に徹するのも手

とはいえ、なかには「今の事業には納得できないが、新事業の立ち上げは不可能」「今の事業を絶対に残さなければならない」というケースもあるでしょう。そのような場合は、今ある理念や事業の価値に共感を示してくれる人を見つけて、事業を譲る道を選ぶのも手です。

責任感や義務感だけに頼った経営は、会社にとっても経営者自身にとっても大きなリスクとなり得ます。どうしても現状を変えられないのであれば、信頼できる後継者探しと事業の継承に舵を切ることもまた、経営者として責任ある選択だといえるのではないでしょうか。

■本日の結論

どんな会社も、経営を続けていれば必ず何らかのピンチにぶつかります。また、二代目や三代目の経営者であれば、創業者にはない苦しみやしがらみに悩まされることも多いでしょう。

そんなとき、苦境を乗り越える支えになってくれるものこそ、「この事業は必ず社会の役に立つ」「社会に価値を届け続けたい」という情熱と信念なのです。

まずは、現事業と自分の価値観をじっくり見つめ直してみる。そのうえで、情熱を持てない原因を分析して打開策を探す。そうすればきっと、あなたにとって納得のいく道筋が見えてくるはずですよ。

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