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今回のテーマは「コミュニケーションが希薄になる原因とは?」です。
クライアントの方より、このようなご相談をいただきました。
「社員同士、特に部門を超えたコミュニケーションが希薄です。活発に情報共有や確認しあえば、もっと効率が良くなると思うのですが、なぜコミュニケーションが生まれないのでしょうか」
業務の漏れや重複を防ぐためにも、お互いにコミュケーションをとりながら連携してくれると、経営者としては有難いですよね。一体なぜコミュケーションが生まれないのか、その原因と対策についてご紹介していきます。
コミュケーションが希薄になってしまう一番の原因は、社員同士で周りの動きを把握できていないことにあります。
例えば誰がどのような業務を担っていて、どこまでの責任を負っているのか。隣の人は、一体何の仕事をしていて忙しいのか。こういった状況が把握できていなければ、連携の取りようがありません。
社員間でコミュケーションが取れていないと、業務に無駄が生じたり組織や個人の成長機会を逃したりしてしまいます。そうならないためにも、効率化や成長につながるコミュケーションを生み出す対策を講じなければなりません。
社内のコミュケーションを活発にするためには、ハード面とソフト面での対策が必要になります。
ハード面とは、組織図の作成といった会社の業務を「見える化」する仕組みのことです。弊社では「リーダーマップ」というものをつくっていて、業務機能ごとに責任者やサブ、担当者を明記しています。これを見れば誰が何をしているのかが明確になるので、問題が起こったときに相談しやすくなったり、担当者間での連携が取りやすくなったりするでしょう。
そしてソフト面の対策で有効なのが、1on1ミーティングです。業務中の何気ない雑談もコミュケーションの一種ですが、組織の活性化や成長のためには「設定型の課題解決」につながるコミュニケーションが重要になります。
課題には売上減やお客様からのクレームへの対応といった「発生型の課題解決」と、将来の理想の姿と現状を比較したときに見えた課題をいかにして解決していくかという「設定型の課題解決」があります。
1on1では目の前の課題だけでなく各自の目標に関する対話も行うため、この設定型の課題解決に対するコミュケーションを促せるのです。
さらにコミュケーションを活発にするために有効なのが、会社全体や各部門の今後の方向性を共有していくことです。そのためのツールが経営計画書になります。
弊社では年1回の経営計画発表会で、部門ごとに「今年1年何をやるのか」を発表しています。こうした積極的な情報共有で他部門の状況や目標を知ることができれば、普段はやり取りがない社員間にも会話のきっかけが生まれるかもしれません。ちょっとした雑談から、実のあるコミュケーションにつながることもあるのです。
コミュニケーションと一口に言ってもさまざまな種類がありますが、私は「雑談が多い=コミュケーションが活発」とは思っていません。
組織内の仕事を見える化した上で、「発生型の課題解決」と「設定型の課題解決」それぞれのコミュケーションを促進することが大切なのです。このポイントをおさえた取り組みをすれば、皆さんの会社のコミュケーションも充実したものになるのではないでしょうか。