中小企業のコアメンバーの選び方 | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2023.04.06

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中小企業のコアメンバーの選び方

株式会社ブレインマークス

今回のテーマは「中小企業のコアメンバーの選び方」です。先日クライアントから「現在の会社のコアメンバーは、低迷期から共に頑張った社員たちです。最近、会社の成長に伴い、今の社員よりもハイスペックな人材を採用できるようになりました。情にほだされず、コアメンバーを入れ替えるべきなのでしょうか?」というご相談をいただきました。

採用できる人材の質が変わったのは「良い会社になった証」ですが、今回のご相談内容は、成長過程にある会社の経営者が一度は頭を抱える問題です。中小企業の成長過程でコアメンバーはどう選ぶべきなのか、私なりのご意見をお伝えしていきます。

■コアメンバーとは何か

改めて、中小企業において「コアメンバー」とは何なのでしょうか。

経営の中でリーダーシップをとって、会社の中核となり、会社が変化・成長していくために欠かせない人材を意味しています。つまり「会社が成長する原動力となる存在」といえるでしょう。

もし「今いる社員よりもスキルの高い人材が現れたら、安東さんはコアメンバーを入れ替えますか?」と問われたら、私の答えは基本的に“NO”です。それは私自身が、コアメンバーに求められる要素は、高度なスキルや能力だけではないと思っているからです。

■その社員に背中を預けられるか

コアメンバーには「相互信頼」が不可欠です。なぜなら、コアメンバーとは「経営者が背中を預ける存在」だからです。会社の成長過程では、今まで経営者がやってきたことを社員に任せていきますよね。

その際に、経営者が社員を信頼しているのはもちろんですが、社員も経営者に対して信頼を寄せている必要があります。これが意外に重要なポイントなのです。

あなたがどれだけ社員を信頼していたとしても、社員があなたを信頼していなければ、重要なミスや課題の報告がされなかったり、預けた背中の状況を経営者が把握できなくなる可能性があります。

つまり優秀か否かの問題ではなく、相互信頼が構築できていない社員に背中を預けることは、かえって会社の成長を停滞させてしまうのです。

■経営者ができる2つのこと

とはいえ、会社の成長にともなって課題は複雑化しますし、能力が高い人材の方が成長を加速させてくれる部分もありますよね。

私自身が心がけているのは、次の2つです。

1つめは「相互信頼がある人が能力アップするための支援を惜しまないこと」です。

スキルアップはもちろんですが、道徳的な教育や価値観の共有、さらにいうと経営的な側面の共有と教育が重要といえます。人が成長していくには3~5年かかると理解し、そのための時間と労力を惜しまず、根気強く教育していきましょう。結果的に生産性を高めることにも繋がります。

もう1つは「コアメンバーの数を限定しないこと」です。

コアメンバーは必ずしも数を固定しなくてもよいのです。事業を成長させていくタイミングで、変化を嫌ったり、新しいチャレンジをしないメンバーがいると、他の社員の不利益になってしまいます。その場合は、メンバーの入れ替えやポジションの変更もやむなしだと、私は考えています。

先ほど「優秀な人材が来たからと言ってコアメンバーは入れ替えなくていい」というお話をしましたが、「コアメンバーを絶対に入れ替えてはいけない」という意味ではありません。

実力と信頼を兼ね備えた人材が現れたときには、すぐに適切なポジションへ昇格できる環境づくりが大切です。

あくまでも重要なのは、コアメンバーに「会社全体の利益を考えられる人材」がいることなのです。

■本日の結論

さまざまな会社を見ていると、良いコアメンバーがいる会社は、確実に成長しています。私たち経営者は、社員はリーダーに向かって意見が言いづらいという前提のもとで、自分から働きかけ、相互信頼を築いていかねばなりません。

まずはより多くの社員と信頼し合うにはどうすればよいのか、考えてみてはいかがでしょうか。きっと、素晴らしい経営チームをつくる第一歩になるはずですよ。

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