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今回のテーマは「効率化と手抜きの違いとは?」です。
やたらと効率化を主張する社員の対応に悩んでいる、というご相談をいだたきました。具体的には「お客様の元へ定期訪問をするのは非効率なので、電話で済ませたほうがいい」といったことを提案してくるそうです。悩んでいるのは、この提案は手抜きになるのではないか?と薄々感じたからなのでしょう。
果たして、それは本当に「効率化」と言えるのか。それとも「手抜き」になるのか。両者の違いを解説します。
結論から言うと、品質が下がるようであれば「効率化」ではなく「手抜き」です。
今回のご相談のケースだと、電話で済ませることで、直接対面してコミュニケーションをとったり接点強化をしたりといった価値を下げてしまうことになります。ただ時間短縮になるだけで価値が下がってしまうのであれば、それは手抜きでしかありません。効率化とは「時間を短縮した上で価値が毀損しない、または高くなること」なのです。
ただし、積極的な効率化提案は悪いことではありません。大切なのは、それが「面倒だから」という横着な理由で時間短縮したいだけなのか、それともただ無知なだけなのかを見極めることです。
もし今回のように社員が「間違った効率化提案」をしてきたら、それは教育のチャンスです。効率化の正しい視点を持てるようにサポートしてあげましょう。
まずは、その提案は品質低下につながらないかを確認してもらいます。もし「ただ面倒だから」という理由が動機であれば、そこで一旦考え直すはずです。そして時間を短縮化しつつ品質を維持、もしくは向上させるための方法を改めて考えることで、効率化の正しい視点が養えます。
社員全員が「同じ時間で価値が上がる、時間短縮しても価値が変わらない」という視点で効率化を考えられると、それが会社の文化になっていきます。そして「正しい効率化」が根づけば、会社の成長にもつながるでしょう。
誰もが、できれば手間を避けたいと思ってしまうものです。しかしそれが必要な手間であるかを考えた上で、効率化の視点を持たなければなりません。「効率化」と「手抜き」を分けるポイントは品質が下がるかどうか。ここをしっかりと抑えて、社員全員が正しい効率化の視点を持てるようにサポートをしてあげましょう。