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今回は、書籍「複利で伸びる1つの習慣」から、1%改善の習慣がもたらす会社の成長についてご紹介します。
著者は、ジャーナリストであり作家のジェームス・クリア-。「習慣」「意志決定」「継続的改善」などを専門としており、彼のオンライン講座は1万人以上の受講者を抱えるほどの人気ぶりです。
私はこの本を読み、「会社経営とは習慣形成である」と、改めて気づかされました。今回は、1%改善の習慣によって会社がどのように変化するのか、解説していきましょう。
本書には「習慣とは、自己改善が利子を生んでいくようなものである」と書かれています。まるで投資したお金が複利で増えていくように、習慣の効果も繰り返すことで大きくなっていくのです。
毎日の1%の改善が、数年後にはとんでもない効果をもたらすということは、読んでくださっているあなたも、何となくイメージができるのではないでしょうか。
私が非常に面白いと思ったのは、「今の状態=過去の習慣の積み重ねであり、過去の習慣が今の7割をつくりあげている」という部分です。それはつまり「未来の状態=これからの習慣の積み重ねである」ということでもあります。
皆さんの会社が数年後、今より良い状態になっていくためには、会社に存在する「良い習慣」を残し、「悪い習慣」を改善するしかありません。習慣を変えれば、会社の未来が変わるのです。
1%の改善の効果は驚くべきものです。
1.01の365乗=37.8
1%の改善を365日継続すれば、実に37.8倍もの成長をもたらすのです。
この理論を知った私はさっそく、ブレインマークスの中で「1%改善の案を出した人に、500円を支払う」という制度をつくりました。1%改善が企業文化になり、社員の習慣となれば、1年で37.8倍の成長を目指せるのです。そう考えると楽しくなりますよね。
私たち経営者の仕事は、会社の良い習慣を残し、悪い習慣を改善し、何より「改善する習慣」自体を根付かせることです。これを継続していくと、会社は衰退することなく成長していけるでしょう。
では実際に、習慣を改善するためには、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。ここからは「習慣を良くする4つの法則」をご紹介します。
第一法則:はっきりさせる
自覚を目的とした「見える化」をして
悪い習慣を良い習慣に改善するきっかけを生む
例)ダイエットのために毎日体重を記録する
第二法則:魅力的にする
悪い習慣を変えていくために、ポジティブなイメージを持つ
例)貯金を「節約」と捉えるのではなく「将来の資金が増える」とイメージする
第三法則:やさしくする
「必ずとる行動」と「新しい行動」をセットにしてハードルを下げ、
習慣にしやすくする
例)ご飯を食べた後、本を2ページだけ読む
第四法則:満足できるものにする
「新しい行動」に対する「成果」は遅れてやってくるため、
良い習慣を完了したら、自分にすぐ小さな報酬を与える
例)今日マラソンをしたら、自分の好きなものを1つだけ買う
仕事の努力も、後から実力(成果)がついてきます。今日の頑張りが、すぐに成果として表れるわけではありません。だからこそ評価制度で頑張りを褒めたり、1on1ミーティングで頑張りを振り返り、フィードバックを伝えるなどの工夫を取り入れ、会社での成長をサポートしていくことが重要なのです。
人が成長すると、会社も成長していきます。
まずはこの本を読み、会社全体に1%の改善習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。きっと数年後の大きな成長に繋がっていくはずですよ。