YouTube
今回のテーマは「活躍できない部下を育てるコツ」です。いろいろな教育を試してみるものの、なかなか活躍に結びつかない…このような部下をどう育てるべきか、悩む上司の方は少なくありません。こういった状況が続く場合、その育て方が本当に部下のためになっているのかどうか、いったん立ち止まるのも大切です。
そこで今回は、「活躍できない部下を育てるにはどんな視点が必要なのか」についてお伝えしていきます。
少し厳しい言い方になってしまいますが、結論からお伝えすると「いつまで経っても成長しない部下をまだ育てようとしていること」それ自体が実は間違っているのかもしれません。
誤解を避けるために補足すると「いつまでも成果が出ない環境や職種をずっとやらせていること」こそが、本質的な課題だとお伝えしたいのです。
部下の可能性を信じて他責せず、健全な精神を持って根気強く育成に取り組む上司は愛情深く優秀な方が多いです。ただ、見方を変えると、この人材育成は上司の自己満足で終わってしまっている可能性があるのです。
これは私自身も、経営者として反省することがあります。私たちは常に自身の行動を「本当に部下のためなのか?」「これは自己満足ではないのか?」と顧みなければなりません。
ところで、人材育成は本来誰のためにあるのでしょうか?
もちろん社員本人のためであり、会社の成長のためでもあります。しかし、多くの人はどんな人でも育てられると考え、自己満足の人材育成を行なってしまいます。
そうではなくて、社員本人のための人材育成とは「その人の得意分野を見つけてあげて、それを伸ばしてあげること」です。
種のないところに花は咲きません。その種を見つけてあげるのがマネジャーの仕事です。
まずはその社員を観察し、「楽しそうにやっていること」もしくは「苦なくやれてしまうこと」に注目してみましょう。それこそが実際の得意分野を見つけるポイントです。
私自身、いろいろなクライアントとかかわってきた経験から、人を育てるのは非常に難しいと感じます。どんなに会社が大きくなっても“人”の問題はついてまわり、悩まされます。
だからこそ私たちはその問題の本質を正しく理解し、上司と部下お互いが苦しめ合わないよう考え方を変えていかなくてはなりません。
そのためにその社員が本当の意味で活躍できる場所を探すことが必要なのです。たとえば配置転換、業務のウェイトの変更、上司の入れ替えなど、環境を変えていきましょう。
そうやっていろいろと試す中で、その社員にとって「苦なく成長のアクセルを踏める場所」を考え探していく。それこそが活躍できる場所を見つけるコツであり、部下を育てるコツといえるでしょう。
全く得意分野がないという人はいません。どのような人にもプラスの面があり、伸ばせる部分は必ずあります。
まずは部下を観察し、得意分野を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。きっと皆さんの会社の社員一人ひとりが活躍できるようになっていきますよ。