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今回のテーマは「社員が定着しない会社の真実」です。先日、やる気のある新入社員が次々に辞めてしまい困っている経営者から、相談を受けました。どうやら先輩社員たちから聞かされる陰口や噂話でモチベーションが下がり、会社を去ってしまうようです。社内にマイナスの言葉が溢れ、負のパワーが蔓延する。経営者にとって、こんな悲しいことはありません。このように会社の雰囲気が悪くなってしまった場合どうすればよいのか、そのヒントについてお伝えしていきます。
私も経験しましたが、社内の雰囲気が悪くなってくると新しい人を入れて、払拭したくなります。しかしいくら良い人を入れても、そう簡単に状況は変わりません。まず経営者が目指すべきことは、今いる社員で雰囲気を良くすることです。
そもそも悪口や愚痴、噂話には中毒性があると、心理学者によって証明されています。人間の体は、悪口を言っている時に快楽を感じるホルモンが出る仕組みになっているそうです。そのため、悪口を言っている瞬間は、ストレスが発散できて楽しい気分になれるのだとか。その気分の良さが病みつきになって、悪口が止まらなくなるようです。
かつてはブレインマークスでも、社内に悪口が蔓延していた時代がありました。そこから脱却するために私が行なったことは、愚痴を言っている張本人と真っ向勝負することです。もちろんこちらにも悪い点がありますし、相手にも言い分はあるでしょう。そこで、お互いの話を聞くための時間をとりました。
悪口を言う社員と正面から向き合うと、どのようなことが起こるか、大きく分けると2パターンあります。ひとつは、社内の悪口が消える。もうひとつは負のパワーを広めていた社員が会社を去っていくことです。
悪口を言う社員と向き合うことは勇気がいりますが、思いきって話し合うことでなんらかの化学反応が生まれます。マイナスの言葉が溢れる風潮を良しとはしない、と経営者が明言することで、共感してくれる社員も現れるでしょう。
社内の雰囲気が悪くなった時に経営者が行なうべきことは、覚悟を決めて社員の悪口中毒を治すことなのです。
そもそも悪いところではなく、人の良いところに目を向けられれば悪口や不満も減るはずです。そこでブレインマークスが取り入れて、少しずつ成果を感じられたのが「ハッピーカード」の活用でした。
ハッピーカードとは、コアバリューに沿った行動をしている社員がいたら、ハッピーカードにメッセージを書いて社内に貼り出す仕組みです。この仕組みは、全社員が毎月8枚書くことを義務付けており、人事評価にも影響します。
義務付けていることに驚く方もいるかもしれませんが、私は悪口の快楽に抗う手段として強制もアリだという考えです。
人の良いところを見る習慣を仕組み化できるのも、経営者の特権です。社員がお互いを認め合おうとする環境を作ることは、経営者が幸せな経営をするためにも必要ですよ。
ストレスがたまったり、仕事がうまくいかなくなったりすると、悪い面しか見えなくなり悪口が出てきます。
そのような状況を防ぐために、小さな工夫で社員の心を前向きにすることは可能です。社内の空気を良い方向に変えたい時は、是非ハッピーカードのような仕組みを使ってみてはいかがでしょうか。