今回のテーマは「絶対に雇ってはいけない人材」についてです。
人数が少ない中小企業では、おかしな人を雇ってしまうと会社に与えるダメージが大きいですよね。実は私も、絶対に雇ってはいけない人材をこれまでに何人も雇ってきました。だからこそ私の実体験を皆さんにお伝えしたいです。
今回は「いい人材を採用する」ではなく、「このような人を採用してはいけない」というリスク管理の視点でお伝えします。
私の経験上、雇ってはいけない人には以下の特徴が挙げられます。
・短期離職を繰り返す
・組織トラブルを起こす
・成長意欲がまったくない
このような人を雇うと、一気に会社全体がギクシャクして不思議に思っていました。そこで、よくよく観察してみると、会社をギクシャクさせる人材のある共通点に気が付いたのです。それは自分で解決せず、周りのせいにする他責思考です。ハッキリ申し上げますと「他責思考」の人はまず成長しません。しかし面接で見抜くのは難しいのです。
他責思考を見抜くために、私も試行錯誤しました。いろいろ試して最近成果を感じたのは、面接で前職の入社理由を聞くことです。面接で退職理由は聞くと思いますが、入社理由はあまり聞かないのではないでしょうか。実はどのような会社選びをしてきたか知ることで、その人の思考法が見えてくるのです。
例えば入社理由を聞いて「いい会社だと思ったので選びました」「なんとなく選びました」と答えたとします。これだけでは他責思考なのか、判断できないですよね。さらに経歴を遡って、今度は大学を選んだ理由、高校を選んだ理由まで聞きます。
そこで「家から近かったから」「当時の学力に見合っていたから」となれば、自分の未来を環境や状況まかせにする人だと判断します。この場合は他責思考の要素があるので、雇わない方がよいのです。
それはなぜか。仕事選びに主体性がない、これこそ他責思考だからです。
経営者の方は共感できるかと思いますが、会社経営は選択、決断の連続です。経営者は、複数の選択肢から自分がこれ!と決めたら、覚悟を持ってその選択を正解に導こうとします。責任は自分があると思うから必死になるのです。
同じように、自分の決断を正解に導こうとする覚悟のある人を採用できれば、会社は前に進んでいけるのです。自分の会社選びを正解にしていく覚悟がない人は、中小企業でやっていくのは厳しいでしょう。そのような人はすべての環境が整っていて、仕組みができている大企業に入った方がよいのです。
自分の決断を自分の力で正解にできる人材が、「雇いたい人材」です。他責思考の人を選ばないために、過去の決断から思考法を探る面接手法をぜひ試してみてはいかがでしょうか。
私もすべて成功しているわけではありませんが、良い人材を採用できる確率はきっと高くなりますよ。