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今回のテーマは「社長が3ヶ月不在でも事業拡大する思考法」についてです。
社員30名以下の中小企業の社長が陥ってしまう罠を、オーナーズトラップと言いますが、
今回は、オーナーズトラップから抜け出す方法について、お話したいと思います。
なぜ、多くの中小企業の社長は、オーナーズトラップから抜け出すことができないのか。
やはり中小企業の社長は働き者で、つい自分が働いてしまうからです。
その結果、売り上げを一生懸命追ってしまい、事業を拡大する思考法を身につけてない人が非常に多いのです。
まず、私たちが意識しなければならないのは、中小企業のオーナーであるということです。
中小企業のオーナーは、「3つの仕事」をこなさなければなりません。
<3つの仕事>
・職人
・マネージャー
・リーダー
職人の仕事というのは、目の前の仕事をこなして、お客様に喜んでいただくための仕事です。例えば、美容師さんであれば髪を切る。税理士さんであれば、税務決算する。
私のようなコンサルタントであれば、コンサルティングをする。目の前のお客様にしっかりと価値提供をすることが、職人の仕事です。
マネージャーの仕事は、マネジメント業務です。仕事をやる限りは、マネジメントが発生します。例えば、売り上げのマネジメントや、社員のマネジメントなどです。
他には、業績のマネジメント、資金繰りのマネジメントなど、会社の組織をマネジメントすることがマネージャーの仕事です。
リーダーの仕事は、会社の未来を考えての5年後、10年後どういった会社にするかといった、未来の会社をつくり上げる仕事です。
大きく3つの仕事に分かれるわけですが、大きな違いは見ている目線です。
・リーダー 3年後〜5年後
・マネージャー 半年〜1年後
・職人 今日・明日〜3ヶ月後
大企業であれば、末端の社員が現場の職人に、課長や部長がマネージャーの仕事をします。
そして経営者がリーダーとして、しっかりと未来を描きます。
3つがバランスよく、全く違う能力だからこそ、分業しているのです。しかし、中小企業の場合は、分業せずに社長1人がやっている状態です。
すると、何が起こるのか。
朝からお客様のところに行って喜んでもらう。午後から社員教育し、社員管理をする。朝から晩まで働いて、ようやく帰宅。夜中にお風呂に浸かりながら「これから会社どうしよう」と考えるわけです。
つまり、会社の中に未来を考えている人が、全くいないという状況になってしまうのです。
例えば、売り上げ3億円ぐらいの会社であれば、職人の仕事は80%、マネージャーの仕事は19%、リーダーの仕事は1%ぐらいでしょう。
しかし本来、売り上げ3億円ぐらいであれば、職人に仕事33%、マネージャーの仕事33
%、リーダーの仕事33%の状態まで、持っていかなければなりません。
実際、私自身はどうなのかと聞かれれば、職人の仕事がまだまだ多いのが現状です。同じように、なかなか抜け出せず、苦しい経営者がたくさんいるはずです。
しかしそういった場合でも、長期計画を立てて、少しずつ現場から離れていかければなりません。
なぜなら、リーダーの仕事をしなければならないからです。
私自身は、ちゃんとリーダーの仕事をやっているつもりです。その代わり、パンクしています。職人の仕事もやりながら、マネージャーの仕事も、リーダーの仕事もやると思うとパンクしてしまいます。
ここ数年は、パンク覚悟で行くしかないと思っています。しかし、だんだんと職人の仕事が、減ってきているなという実感はあります。
皆さんはどうでしょうか?
・リーダーの仕事
・マネージャーの仕事
・職人の仕事
3つの仕事を、何%ぐらいの割合でやっているでしょうか。
弊社のクライアントには、リーダーの仕事をしっかりこなしている方もいます。しかし、全くリーダーの仕事をやれていませんという状態で、コンサルを受けに来る人が、ほとんどです。なかなか、難しいものです。
ここには、考え方の思考法があります。
例えば、社員は長期の仕事の戦略を練ったり、計画を練ったり、新しい未来の仕事を、どうしても後回しにしてしまいます。
今日送らなければならないメルマガや、今日きたお客様からの問い合わせに忙殺されてしまうからです。
やらなくてはならないことが、つい後回しになってしまうのが、人間の習性です。
しかし、それが経営者の現場でも、起こってしまっているのです。
だからこそ、経営者は意識して、長期の戦略だったり、リスクマネジメントだったり、新市場の開拓だったり、3年後、5年後に活躍する、人材に対する投資をしなければなりません。
今から、未来の会社のために仕込んでいくという、リーダーの仕事をやっていないと、3年後も5年後も、今と同じことをやり続けることになってしまいます。
自分が同じことをやっているということは、社員も同じことをやっているということです。
つまり社員の力を、生かしきれていないのです。
リーダーの仕事に時間を割きながら、自分の現場の仕事を少しずつ、社員に下ろしていく。
これをやっていかなければ、事業が拡大しないということを、改めて真剣に考え直して欲しいと思います。
今回、是非知っていただきたい思考法が、私たちは人材思考から、システム思考に変えていかなければならないということです。
人材思考とは、何か問題があった時に、「あいつが悪い」「あいつがダメだ」と思ってしまうことです。うちの会社でもどうしてもたまに、そういったことがあります。
ただ、常に考えなければならないことがあります。
・新規のお客様が増えない
・社員が育たない
・会社の雰囲気が悪い
・理念が浸透しない
といった、様々な課題があると思います。
理念が浸透しないことについて、「あいつが、ダメだからわからないんだ」と思う、経営者も少なくないのですが、それは間違っているのです。
理念が浸透しないのは、理念を浸透させるシステムがないことが問題なのです。もしも、新規のお客さんが増えないのであれば、新規のお客様が増えるシステムが壊れているのです。
会社で起こっている問題は、全て経営のシステムの不足か、不全なのだと考えれば、
私たち経営者がやるべきことは、決まってくるのです。
それは、経営のシステムをつくることです。
システムをつくることを、私たちの仕事をしていくことによって、常に社長が不在でも
成長する会社に近づいていくわけです。
わかりやすいところで例を挙げると、スターバックスやドトールは、どこの店舗に入っても同じですよね。コーヒーが飲みたいからと、スターバックスに入るわけです。
私たち、ブレインマークスも同じです。ブレインマークスに頼んだら、誰が対応してくれようが、一定水準の仕事はやってくれると思ってくださっている。だからこそ、ご依頼をいただくわけなのです。
教育のシステム、コンサルティングの流れをつくるシステムを整えながら、私たちはお客様に価値提供していくのです。
ここで、ポイントになるのが、事業をフランチャイズ化できるようにすることです。
もちろん、フランチャイズをやれといった話ではありません。
営業書を出しても、フランチャイズをやっても、同じことができるように事業をつくり上げることが重要なのです。
サービス一つひとつに注目するのではなくて、事業そのものをパッケージ化して、フランチャイズにして売るためには、どうしたらいいのかという思考方法を常にもってください。
この思考をもってないと、どうしてもバラついたサービスのままになってしまいます。
別に、事業を売る必要はありません。事業をフランチャイズで売れるようにしたら
どうするかと考えることがポイントです。
そうすれば、事業承継も簡単になるし、次の社長に任せることも簡単です。もし、販売する時も高く売れるわけです。
私たちは、フランチャイズをするかしないかの問題ではなくて、常にフランチャイズシステムをつくるとしたら、どういったことがうちの会社には必要なんだろうと考えるのです。
・教育のシステム化
・サービスのシステム化
・営業のシステム化
・収益構造の仕組み化
会社を全てシステムとしていくことが、私たち経営者が自由になれる道なのです。そういった会社になれば、さらに上のステージで経営ができるし、収益も上がる、社員も活躍することができます。
まずは、事業をパッケージ化できるかを、考えてみてください。
【YouTube動画】
⇒ https://youtu.be/uOfWFOvo6gE