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2020.11.03
「ウィズ・コロナ時代」に経営者がやるべきこと(第3回) 〜V字回復を成し遂げる会社の条件は?

安東 邦彦

「こんなときに誰も助けられない商売はやめてしまうべきだ」と思った

新型コロナウイルスの影響が広がり始め、ニュースの話題の中心となりつつあった2月下旬。

私は「これはまずいことになるな」と思うとともに、自社の現状で、どこまで持ちこたえられるかを想定しました。

最悪の場合はどこまで売り上げが落ちるのかを考えていたのです。

ブレインマークスでは、最悪の状態を想定しても少しは時間がありました。大変な状況になるのは間違いないとしても、半年間なら持ちこたえられるだろうと。

半年間、業績が落ちても生き延びていけるという前提で、自分たちがやるべきことは何なのか。

世の中の購買意欲が総じて低下している中では、何かを売ろうとしても難しいでしょう。だったら、「お客さまのためにできることはないか」だけを考えるべきではないかという結論にたどりつきました。

そう考えた背景は、経営面での事情だけではありません。

何よりも自分自身と会社のメンバーが、今やっている仕事に誇りを持てるようにしなければいけないと思っていました。

誰しも、程度の差はあれど、新型コロナウイルスへの恐怖心を持っています。

しかし「怖い」「嫌だ」と言っているだけではどうにもなりません。誰かが立ち向かわないといけない。自分に対して、そう言い聞かせていました。

「こんなときに誰も助けられないなら、そんな商売はやめてしまうべきだ」とさえ思っていたのです。

いかに影響の少ないマーケットにサービスを提案していくか

といっても、これはかっこいい話なんかではありません。

どうしたって気が散ってしまう日々の中で、少ない経営資源で立ち向かうには、何か一点に集中していく必要がありました。

私にとって、その唯一の御旗が「お客さまのため」という一点だったのです。

やらなくても、何も変わらない。

そう思って動いていたら、何となくマーケットが見えてくるようになりました。

コロナによって甚大な影響を受けているマーケットがあれば、影響を受けながらも立ち上がりつつあるマーケットもある。そして、中にはほとんど影響のないマーケットもある……。

事業戦略として考えれば、ウィズ・コロナの局面では、「いかに影響の少ないマーケットにサービスを提案していくか」にかかっています。

例えば社会保険労務士のマーケットはまったく影響を受けていません。むしろ、雇用調整助成金や給付金の関係で、多忙を極めています。

だから私たちは、経営体制や業務を改善するための「提案」をしていかなければなりません。

顧客のアフター・コロナを助けることが、自分たちのアフター・コロナ

そうやってマーケットが見えてくれば、次は「何を提案していくか」を考えていかなければなりません。

それはもちろん、私たちのビジネスになる領域でのことです。

一口にウィズ・コロナといっても、マーケットによって、動きが活発となる時期はまったく違うはずです。

政府も収束後を見越した経済対策を打ち出しています。そうした一つひとつの事象を、自社にとってではなく、「顧客にとってどうなのか」という視点で見ていくべきなのです。

もちろんそうした予測を完璧に当てることは不可能だと思います。それでも、ウィズ・コロナやアフター・コロナを見据え、顧客のために動き続けることで、自分たちのサービスを提案すべきタイミングが見えてくるはず。

顧客のアフター・コロナを助けることが、自分たちのアフター・コロナ。

この連動がうまくできた会社が、V字回復を成し遂げていくのではないかと思います。

私は、もし今月ブレインマークスが潰れるとしても

そのときに悔いが残らないように、動き続けるしかないと腹をくくっています。

一生懸命に顧客のために動き、やりきれたなら、どんな結果が待っていても悔いは残らないと思っているからです。

 

(安東邦彦)

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