中小企業社長の「定型業務」を手放すには?(第3回) 〜外部のプロが人材育成にも貢献 | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
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2023.11.17

コンサルティング

中小企業社長の「定型業務」を手放すには?(第3回) 〜外部のプロが人材育成にも貢献

安東 邦彦

外部のプロフェッショナルを積極的に頼る理由

私は創業して間もない頃からずっと、会計・経理業務をすべて外部に委託しています。

経営者としてのリソースを細かな作業に費やしたくない。そんな思いで、外注できるものは徹底的に外注してきました。

会計事務所への委託に加え、経理業務専門の派遣スタッフさんが週1回来社してすべての作業を代行。このお付き合いが始まってもう10年になります。

ここまでの体制を組んでいるのは、税理士さんにお任せするだけではタイムリーな月次計算ができないからです。

私はそもそも細かい作業が苦手だと自覚しているのですが、数字はリアルタイムに手元で見られるようにしたいと思っています。このワガママなニーズを自覚していなければ、外注コストがもったいないと感じていたかもしれません。

経営者としての行動の結果は、すべて数字に表れます。私が描き、実行した施策の結果はすべて数字に反映されるのです。さらに言えば、私が無駄遣いをしてしまった結果も突きつけられることになります。

数字を振り返る習慣をもち、自分の行動が正しかったのか、気が緩んでいなかったか、あるいは渋すぎなかったかを答え合わせしていく。私はそのためにこそ外部のプロフェッショナルを頼っているのかもしれません。

そして、外部のプロフェッショナルの力を活用することは、ブレインマークスの人材育成においても大きな意味を持っています。

外部のプロを招く「財務会議」で部門長を育成

ブレインマークスは前述の経理・会計業務の外注以外に、外部の財務コンサルタントにも依頼して、経理の方が出してくれた月次の数字を毎月共有し、年間計画に対する進捗を把握・分析してもらっています。

その上で毎月2時間、ブレインマークスの幹部社員も参加する財務会議を開き、現状の利益や当初計画との差異を振り返っています。

これを繰り返すことで、部門長は数字と経営の観点が身につくようになりました。

外部のプロフェッショナルを頼るメリットは他にもあります。

税務や法務はどんどん法律が改正されていき、それを逐一キャッチアップするのも大変。こうした部分も専門家に任せてしまえば、経営者として余分な力を割くことがなくなります。

現在では社会保険労務士に税理士、経理担当者、財務コンサルタント、マーケティングコンサルタント、コーチングコンサルタント、採用コンサルタントなど、多岐にわたる分野で外部のプロフェッショナルと連携するようになりました。

経営者としての私の重要な仕事は、信頼できる専門家を見つけること。これがうまくいけばいくほど自分自身に余裕が生まれ、新しい知見が蓄積されていきます。

中小企業経営者には秘書も重要?

経営者は自分の才能を生かす領域に特化し、それ以外の領域はアウトソーシングするべき。私はそう確信しています。

私の場合はアポイントの調整なども苦手なタイプなので、こまめに対応してくれる社員に任せ、どんどんスケジュールを入れてもらうようにしました。そうした意味では「秘書」の存在も、中小企業経営者には重要なのかもしれません。

いま現在、社長として抱え込んでしまっている定型業務がある人は、それを手放せない心理的理由も抱えているのでは。案外それは、自身の考え方を変えるだけで解消できるのではないでしょうか。

その上でアウトソーシングなどのサービスを活用してみれば、経営者としての余裕や余白が生まれるはずです。

(安東邦彦)

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