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2023.04.18

コンサルティング

「働く意義」の実感がチームを強くする!

安東 邦彦

単なるグループとチームの違いとは?

今回のブログでは、会社におけるチームの重要性と、どうすれば強いチームがつくれるのかを改めて考えたいと思います。

「そんなことが分かれば苦労はしない」という声も聞こえてきそうです。それは強いチームづくりが永遠の課題であることの証左ではないでしょうか。

チームづくりが難しいのは、今も昔も変わりません。将来においてもそうでしょう。

逆を言うと、強いチームをつくることができれば、他の会社に差をつけられるチャンスとなります。

そもそもチームの定義とは、「ある共通の目標のために集まった組織体」であると言えます。

子ども時代の学校生活では、何かの折に「机が近くの者同士でグループをつくる」よう指示されることがありました。この時につくられた集まりはチームではなく、あくまでグループ
です。

そこにあるのは、たまたま机の配置が近くだったという偶然的要素だけで、共通の目標がないからです。

では、単なるグループとチームは何が違うのでしょうか。チームをチームたらしめている「共通の目標」という要素に焦点を当てながら、強いチームづくりについて考えます。

チームづくりのために何をしている?

では最初に、「チームビルディングに関するアンケート調査」から、会社で行われているチームづくりの実態を見ていきましょう。

上図を見てまず目につくのが、チームビルディング研修を行なっている会社が一定数あることです。これは、それだけ各社がチームづくりを重要視していることの表れでしょう。

ただ、新入社員に対する研修が一番多く、会社内の階層が上がるにつれて、研修の機会は少なくなっていることがわかります。

他には、社員旅行やレクリエーションなどの各種イベントも多く見受けられます。親睦を深めるという意味合いでしょう。

親睦を深めて、チームメンバーの人となりを互いに知ることは、確かに大切なことです。チームに不可欠なコミュニケーションを促進させてくれるかもしれません。

ただ、チームの本質である「ある共通の目標のために」という観点からは、取り組みが間接的と言わざるを得ません。

意義目標とOKR

そもそも、目標とは何なのでしょうか。

チームが目指すべき目標には3つの種類があります。それは「行動目標」、「成果目標」、「意義目標」です。

「行動目標」は、チームメンバーが具体的に取り組む行動のことです。「成果目標」はチームとして手に入れたい具体的な成果、つまり売り上げなどがそれにあたります。そして、最終的に実現したい状態や影響を示す「意義目標」の存在も重要です。例えば企業理念がこれに当たります。

意義目標は、目標管理方法の1つである「OKR」(Objectives and Key Results/目標と主な結果)と強い関連があります。これは、その目標「O」を達成するために、どんな結果「KR」が必要なのかを考え、実施していくというものです。

OKRを運用するには、まず会社としての目標Oと主な結果KRを設定します。

理念をチームの目標に引き寄せる

しかしこれだけでは、チームとして、またチームメンバーの1人として、具体的に何をすればいいのかが曖昧です。

そのため、会社のOKRを踏まえた上で、それをチームの目標と結果、さらには個人の目標と結果に落とし込むという作業をします。

これによって、目標と結果がより具体的になり、かつ会社の理念とのつながりを実感できるようになるのです。

会社の理念とのつながりが実感できれば、人は自分の仕事の意義をより深く理解できるようになります。

以下にOKRの概念を図示します。関係性がよくわかると思います。

いろいろな形のチームがうまく機能するか否かで、会社のパフォーマンスは大きく変わってきます。それは個々のチームメンバーが、仕事に対する誇りややりがいを感じることと無関係ではありません。

どんな目標を立てるかで、会社は大きく変わり得るのです。

(安東邦彦)

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