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2022.07.15

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クラッシャー社員にお困りの社長へ

株式会社ブレインマークス

 

 

今回のテーマは「クラッシャー社員にお困りの社長へ」です。先日ある社長から、「大企業での活躍経験に惹かれて採用した人材が周りに悪影響を与えている」と相談を受けました。仕事を任せる度に問題を起こし、部署異動させても期待が裏切られる。さらに近頃は、部下を潰すような言動をしているというのです。

実はこのケース、中小企業でよくあることなのです。そこで今回は、「実績があるのに、なぜこのような事態になってしまうのか」について考えていきましょう。

■中小企業と大企業の環境の違い

まず考えたいのは「中小企業と大企業の違い」です。大企業で活躍していたことが中小企業でも活躍できる保証になるのでしょうか。

 大企業と中小企業の違いとして顕著なのは、「仕組み化による分業の度合い」です。大企業は完全に仕組み化されていることが多く、社員は整理された業務を遂行していくことがメインになります。また、分業も明確にされており、社員は決められた範囲の仕事のみに集中しやすくなっています。

対して、中小企業はどうでしょう。中小企業では仕組み化どころかビジネスモデルの開発段階であることも多く、「決められたことをやり切る」ではなく、「混沌とした環境から業務を構築する」ことが求められます。また、少数精鋭ゆえに、いくつも役割を兼務することも珍しくありません。ザっと確認しても、これだけ環境が異なるのです。それを認識せずに経歴だけで採用をしてしまうと、「期待したのになかなか活躍してくれない」といった事態を招くのです。

そして、よほど鈍感でない限り、仕事が上手くいっていないことは本人が一番理解しているはずです。頻繁に配置換えをされても期待に応えられず落胆させているということを、周囲の様子からも察しているのではないでしょうか。

活躍できず会社に居場所がないと感じると、孤独感や焦り、惨めな思いで心が満たされてしまいます。そして自分を守るために、自分よりも下の人間をつくり居場所を守ろうと必死になってしまうのです。

大手で活躍していたという実績は一旦横に置いて、正しい実力を見極めた上で仕事を任せることが必要になります。

■まずは悪影響を食い止める

とにもかくにも、周囲への悪影響はすぐに食い止めなければなりません。まずは「部下を潰す言動」を防止するために、部下から引き離しましょう。

その上で、本人としっかり向き合って話をします。反省や改善の意思があるかどうか見極めるため、毅然とした態度で接するようにしてください。話し合いをして改善の余地ありとなれば、本人の能力に合ったレベルの仕事を任せて、居場所ができるようにサポートをしましょう。

■「役に立っている実感」と「周りからの称賛」がポイント

居場所をつくる際のポイントは、本人に「役に立っている実感」と「周りからの称賛」を感じてもらえるようにすることです。周りから成果が見えやすくして、仕事が上手くいけば称賛しましょう。そして定期的に面談をしながら改善点を語りかけ、少しずつ仕事のレベルを上げていきます。

もしかすると、本人が「こんなレベルの低い仕事なんて……」と不貞腐れてしまうケースもあるかもしれません。しかしそれは本人の問題なので、課題を切り離してこちら側ができることに注力しましょう。

■本日の結論

大企業での実績がある人に対しては、先入観から実力を高く見積もりがちになります。そのまま役職や仕事を与えてしまうと職責と実力のアンバランスが生まれ、ひいては周りへ悪影響を及ぼすことになるでしょう。大切なのは、実績や年齢といった色眼鏡を外して冷静に実力を見極めることです。本人や周りの社員のためにも、ぜひ参考にしてください。

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