一体感ある組織へ変わる「コミュニケーション活性化」の方法 | 中小企業の経営コンサルティングならブレインマークス
ブログ

ブログ

BLOG

2022.05.27

コンサルティング

一体感ある組織へ変わる「コミュニケーション活性化」の方法

株式会社ブレインマークス

良質なコミュニケーションを生み出すには?

今回のブログでは、多くの企業が向き合い続けているであろう「一体感のある組織を作る」という課題について考えたいと思います。

企業は通常、それぞれに理念(企業としての目的)を持ち、それを実現するために各業務が設計されています。そのため、会社の目的を実現するためには社員一人ひとりがその関係性を理解し、一体となって目標に向かう必要があります。

企業にとって重要な一体感は、良質なコミュニケーションによる社員の相互理解や連携がなければ実現しません。

しかし、この良質なコミュニケーションを上手く生み出すことができず、打ち手に悩んでいる企業は少なくありません。

そしてこのような企業では、社員個々人や各部署が、会社の目的に関係なく自分たちの都合がいいように仕事を進めているケースが多く見られます。

この状態を放置すれば、一体感のある組織を作るどころか、社員同士が互いに協力し合おうとする空気さえ生まれず、社内では衝突ばかり……といった事態にも陥りかねません。

どうすれば、このような状況から脱することができるのでしょうか。

「部門間・事業所間」に生じる縦割りの弊害

この問題について考えるため、まずは企業におけるコミュニケーションの実態を見ていきましょう。

下図は人事に関するポータルサイトを運営するHRプロが実施した「社内コミュニケーションに関する調査」からの抜粋です。上場及び未上場企業229社の人事担当者に、社内のコミュニケーションに課題があるかどうかを聞いています。

上図によると、社員数で見た会社の規模に関わらず、コミュニケーションに課題があると感じている人事担当者が7割以上を占めていることがわかります。

何らかの対策が必要なのは明らかです。

それでは次に、社内コミュニケーションのどこに課題があるのかを確認してみましょう。下図も同調査からの抜粋でトップ5を提示します。

上図によると、「部門間・事業所間」が課題のある場所のトップとして認識されています。多くの組織に縦割りで分かれてしまっている現状があり、その弊害を感じている人が7割近くいることがわかります。

その次が「経営層と社員」です。これはある程度仕方がないことかもしれません。

経営陣と一般社員では取り組む仕事が違いますし、触れ合う機会も少なくなりがちです。会社が大きくなればなおさらです。立場の違いを踏まえて考えれば、経営陣から積極的にコミュニケーションを取る必要があるのでしょう。

仕組みとして「コミュニケーションが必要な場面」を作る

では、社内のコミュニケーションを円滑にするためには何が必要なのでしょうか。

一つの方策として考えられるのは、「共通の目的を持った新たな仕事を作る」ことです。

組織がバラバラになる原因は、各々の目指すものが異なる点にあります。それならば、

誰もが同じ方向を目指せる仕事を作り出せば良いという考えです。

他にも、HRプロが実施した「社内コミュニケーションに関する調査」を見てみると、参考になりそうな具体的な事例がいくつか挙げられています。

・職場全員で同じ研修を受け、同じテーマについて話さざるを得ない状況をつくる。

・社内プロジェクトを立ち上げ、さまざまな部署や年代を連携させる

・部門横断プロジェクトや委員会活動で、業務を通じて「同じ釜の飯を食う」体験を共有する。

などの方策が見られました。

共通しているのは、コミュニケーションが必要な場面を仕組みとして作り、互いに意思疎通を図らなければならないように仕向けていることでしょう。

コミュニケーション不足は、ある日突然生じるものではありません。日々の何気ない社員同士のすれ違いや、気づかいの有無が積み重なった結果です。

だからこそ、コミュニケーション不足を防ぐためには意識的に「コミュニケーションを取る機会」を作る必要があるのです。

何も最初から大きなプロジェクトを立ち上げようとする必要はありません。最初は部署横断的な、小さな社内イベントの実施から始めてみても良いのではないでしょうか。

(安東邦彦)

3ステップオンライン講座 無料公開中

この記事をシェアする

おすすめの記事