コンサルティング
今回は海外での事例を通じて、専門性向上と社会貢献の相乗効果を探ります。
海外では、裕福な人々向けの眼科診療が行われる一方で、貧困層には無料で治療を提供する施設が存在します。
こうした施設では多くの症例が集まることで、専門性が高まり、最新の診療機器も整備されます。その結果、エグゼクティブ層も利用するようになる。
さらに貧困層への無料診療により、医師やスタッフの知見は一層高まっていく。
こうした取り組みは、自社の人材育成にも役立ち、同時に困っている人々の支援にもなります。
そうなれば、従事する人々だけでなく、助けられる側も喜びを感じます。こうしたビジネスの専門性を活かした社会貢献の取り組みが増えることが望ましいと考えます。
企業による社会貢献活動とは、単なる慈善事業だけでなく、自社の持つ技術やリソースを活用して社会に貢献することです。
例えば、IT企業の場合、どこかに木を植えることもできますが、自社の技術を活用して教育支援プログラムを提供したり、地域社会の課題を解決するためのソリューションを開発したりすることもできます。
こうした取り組みは、企業の社会的責任を果たすだけでなく、企業の価値を高めることにもつながるのではないでしょうか。
日本では社会貢献の定義が異なり、しばしば寄付やボランティアに焦点が当てられがちですが、企業ができることはたくさんあります。
自分たちが培ってきた知識や技術を通じて、世の中に貢献することもまた重要な取り組みです。
もし、これが企業全体の取り組みとなれば、その効果はさらに素晴らしいものになるでしょう。
そのためには、生産性を向上させ、従業員にゆとりをもたせる必要があります。
企業が生産性を向上させるためには、従業員の働き方改革や効率化の取り組みが必要です。
従業員がストレスなく働ける環境を整備することで、生産性が向上し、企業の社会貢献活動に取り組む余裕が生まれると考えます。
(安東邦彦/第3回に続きます)