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今回のテーマは「社員育成に興味がないマネジャーのフォローの仕方」です。
クライアントの方より「プレイヤーとして一人前に育ったスタッフをマネジャーに任命しましたが、部下の育成になかなか興味をもってくれません」というご相談をいただきました。育成どころか、自分自身がプレイヤーとして活躍することばかりに意識が向いていると感じるそうです。
これは、どの企業でも起こりうる問題ですよね。弊社も同じです。一体どうしたら、このような社員がマネジャーへとシフトしてくれるのでしょうか。
そもそも何故、プレイヤーからマネジャーへシフトできないのでしょうか。その原因は大きく分けて次の3つです。
1.環境が原因
会社の環境自体が、プレイヤーで居続けなければならない環境になっているケースです。例えば個人の売上目標ばかりが評価の対象となっているなど、チームとしての目標達成が評価されにくい環境だと、マネジャーとして頑張っても損をするだけになってしまいます。この場合は、評価制度を見直す必要があるかもしれません。
2.本人の希望が原因
本人がプレイヤーで居続けることを望んでいるケースです。現場の仕事が好きで、現場で成果をあげることこそが仕事のやりがいだと感じていると、部下の育成にはなかなか意識が向きません。この場合は、本人とキャリアビジョンについて話し合う必要があるでしょう。
3.自分の存在意義がなくなるという思い込みが原因
それまで自分が担っていた仕事を部下に引き継いだり仕事を教えたりすることで、自分の居場所がなくなるのではないか思い込んでしまっているケースです。それまでプレイヤーとしての自分に存在意義を見出していたために、部下の育成をすればするほど自分の価値もなくなるように感じてしまうのです。今回は、この思い込みをなくすためにはどうすればいいのかをご紹介していきましょう。
存在意義がなくなるというマネジャーの思い込みをなくすには、マネジャー自身とチームの未来について一緒に考えていくのが有効です。このチームが5年後どのようになっているのか、どういった価値を提供しているのかなどを話し合ってみましょう。
未来に目を向けることで、今の自分の立ち位置などが見えてきます。そうすればプレイヤーとして個人プレーで活躍するのではなく、理想の未来に向かってチームを率いていくことに価値を見出せるのではないでしょうか。
マネジャーとしての自分に存在価値が見出すことができれば、未来のために自分がすべきことを考えるようになるはずです。
ブレインマークスでは、各部門長に未来へ目を向けてもらうために「5年ビジョン」を考えてもらっています。この5年ビジョンを具体的に描く過程が、目指したい未来を考えるきっかけになっているのです。
目指すべき未来が具体的に決まると、自分やメンバーがどのように成長していかなければならないのかがイメージできるようになってきます。こうして理想のチーム像を一緒に描きながら、チームづくりへ意識を向けてもらえるように導いてあげましょう。
プレイヤーからマネジャーにシフトしてもらうには、評価制度の見直しや本人との話し合いのほか、未来に目を向けてもらうことが重要です。「5年ビジョン」で目指したい未来を具体的に考え、自らの立ち位置ややるべきことを明確にイメージしてもらいましょう。
しかし、その成果はすぐに出るわけではありません。3年、5年かけながら「自分の部門は自分が責任を持つ」という自覚を持ってもらえるように、少しずつマネジャーを導いてあげてください。