一般社団法人ホールフード協会 高橋 瑞穂 様

Q1.Dreaming Roomに参加する以前の自社/ご自身の問題点・課題・悩みは何でしたか?

ホールフード協会は、食・健康・暮らし・環境を丸ごと考える「Whole Food Life」という価値観の普及を目指しています。以前から、フリーの経営コンサルタントとして業務を請け負っていた私のもとへ、代表のタカコナカムラから経営改善策についての相談が持ちかけられたことがこの協会に携わることになったきっかけです。その後、経営コンサルタントとして協会に携わり、広報やマネジメントも担当するようになりました。そんな中一番苦しんだのは、醗酵醸造や伝統食の生産者さまや加工者さまとの意思疎通です。

 

今までの自分の経営コンサルタントとしての経験や、自信が仇となっていました。協会の活動の一環として、経営サポートをさせていただいていたのですが、中々この業界の方たちの思いを汲み取ることができず、警戒されてしまうことも多くありました。長年様々な企業と関わり、結果を出すことにコミットし続けた結果、自分でも知らず知らずのうちに「型」ができてしまっていたと思います。そして、その型が、信用や繋がり、先代の思いを最も重要視するこの業界の方たちに受け入れてもらえませんでした。そこを乗り越えなければ、自社が目指す活動にも結びつかないので、凄く悩みましたね。

今までのセオリーは通用しない、自分の持っているセオリーを一度ぶち壊さなければ先へ進めないと感じていました。しかし、自分が今までやってきたことを全て捨てて、新しい知識を入れるということはとても勇気が必要で、中々決められずにいたんです。

Q2.Q1の課題が解決されなかった場合、現在どのようになっていたと思いますか?

多分何も上手くいっていなかったと思います。
例えば、誰かのせいにするとか自分が引くとか方法はわからないですが、どんな方法を取っても結局誰も幸せにならない結果を自分から招いていたと思います。根本的に、今まで競争の激しい、結果を重視する業界をクライアントとしていたので、こういった横のつながりを大切にし、伝統を引き継ぐことを重要視している業界の人たちに対しての配慮が足りていなかったのだと思います。

Q3.Dreaming Roomを受講するきっかけは何ですか?

人との関わりを重要視して経営をするとか、マネジメントをするとかを考えた時に何か大事なものを自分は忘れているのではないかと思っていました。その時、いろんな経営塾にも行っていたんですが、どこにも食指が触れなかったんです。当時いつも「100年先までこの会社は残っているか?」を基準に生産者さまや加工者さまの経営を考えていました。企業を成長させるという今までの自分のセオリーではなく、「100年先まで存続する会社」をどうやってつくるのかのセオリーがとにかく欲しかったんです。それに、生産者さまや加工者さまの思いの本質を見極めたい気持ちも強く、そのために自分の中に何か土台をつくる必要がありました。

 

ある時、ガーバーの書籍に出会いました。読んだときに思ったのは「これは本物だな」ということです。 伝えていることは、凄くシンプルで根本的なことでしたが、それをちゃんとやれている企業はどれくらいいるんだろうと考えさせられました。そんな時、ガーバーメソッドを伝える安東さんの「社長が3ヶ月不在でも成長する会社のつくり方」セミナーの宣伝をネット上で見て参加しました。安東さんが話している体験談が自分にも覚えがある内容で、恐らく、とてもショックで恥ずかしい体験だったのではないかなと思うんです。そんな姿をみて「きっとこの人が伝えるメソッドであれば、価値がある」と感じたんです。

 

あとは、事務局の方の対応がとても良かったことも理由のひとつです。ぎりぎりに申し込んだんですが、丁寧に対応してくれて質問にも答えてくれました。会社としてちゃんとしているんだと感じましたね。表面を取り繕うことはできますが、内部を偽ることはできませんから。

Q4.Dreaming Roomのメソッドを学び、実践していく中で、なかなかうまくいかなかったことや、
   難しいと感じることはありましたか?

当時私は自分の経営に対する考え方や対応は「偏っていない」と思っていましたが、業界が変わったことでうまくいかなくなりました。Dreaming Roomの中でも最初は自分の今までの「型」を捨てることがとても苦しかったです。

自分の中で出来上がったものを捨てることって本当に自分との戦いでした。

Q5.それをどう解決しましたか? また、どのように解決しようと考えていますか?

とにかく、自分が持っているセオリーを一度壊さないといけないと決意していたので、どんなに納得のいかないものでも一度すべて聞こうと思っていたんです。正直、最初はまだ前の考え方が抜けきらず「私の知っている経営的にはちょっとおかしいんだけどな…」とか考えていたこともあるんですよ。ただ、何度も聞いているうちにこの講座が何を伝えたいのかが理解できてきたんです。自分の間違いの原因が明確に理解できたときは、本当に嬉しかったですね。

Q6.それをどう解決しましたか? また、どのように解決しようと考えていますか?

急激に変わりました。
自分が変わるとでこんなにも周りの人も変わるのかと驚きました。
最初は、「あなたはちょっとこの業界のことをわかっていない」と私の話を聞き入れてくれなかった人たちばかりだったのに、今では「高橋さん、高橋さん」ってよく声をかけてくれるようになったんです。とても良い信頼関係が築けていますね。

経営者には全員がなれると思うんですが、「経営者という職業」を全うすることがどれだけ難しいことかと改めて考えさせられました。
例えば、経営者の仕事は「管理」や「新しい提案」といった一言で片付けられるようなことではなく、単純ではない様々な部分をDreaming Roomに参加することで気づきをいただきました。

Q7.今後の目標を教えてください。(事業展開・業界変革・社内改善など・・・)

食育の業界は得てして、ボランティア的になってしまったり社会的貢献度だけが優先されてしまいがちです。


これからは、ボランティア的要素とビジネスがちゃんと折り合うようなケースを作っていきたいです。食べることは生きることに繋がりますが、世界的に食の工業化が進み、食がビジネス化している反面、日本では毎日多くの食料を捨てています。食を語る以上は、売上主義である大手企業への喚起も含めて社会的事業性とビジネス性をマッチングしたものの提案をしたり、私たちがそういったビジネスの作り方を生産者さまなど関係各所に対してアウトバウンドできる体制をつくりあげたいと思っています。

売上げをあげることと同様に、社会との接点をビジネス的に構築する仕組みをつくりあげたいんです。

Q8.今後、Dreaming Roomを受講される方にメッセージをお願いします。

本気で変わりたいと思うなら、すぐに申し込んでみてください。
本気で変わりたいという気持ちさえあれば、必ず変われる環境がそこにはあります。

高橋様、ご協力ありがとうございました!

一般社団法人ホールフード協会 ホームページ
(インタビュアー:株式会社ブレインマークス 津田聡)

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